- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106036071
感想・レビュー・書評
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6/1読了 14冊目
「ただ愛嬌のあるやつには敵わない」という言葉をたまたま目にしてこの本を手に取った。
書き方が極端だし、中には到底賛同できないものや、今の時代これは当てはまらないだろうなというものもあったけれども、ハッとさせられるような真実もいくつもあって、面白かった。
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箴言と戯言が混在。結果、同意できるところと同意できない部分があった。全体的には古臭く、20世紀末出版とは思えない。文学者のせいか政治経済には疎いようで「国家と人」の部分には疑問を感じる点がいくつかあった。推薦図書100冊も玉石混交という印象。それにしても北村透谷を非難しまくっているのはなぜだろうか。
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人生で大切なことは、すべて書店で買える
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人とは何か、組織とは何か、言葉とは何か、本とは何か、国家とは何か。
やや厳しい内容だが染み入る。
特に人と国家の章は多くの人に読んでもらいたい。
外交の基本も述べているので外国の施政者にも読んでもらいたい程。 -
真棒!
再読
一つ一つの言葉の意味を深く考えさせられる。 -
20111019
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義父からの勧めで読んでみた。
現実的で的を射ている。前半が特に秀逸。 -
トクマガ Vol.24で紹介
『他人(ひと)の心を学ぶ』 がテーマ
「智慧」を磨く本
私は、入社して5~6年ほどお世話になった上司から
『問題を解決するために人間は思考する。思考の中心にあるのが「知識」。
そして、問題解決には、知識の隙間を埋め、
理論に命を与える大いなる「智慧」の助けが必要』だと教えられました。
マーケティングビジネスも問題解決力が不可欠ですが、
人生も、どんな仕事も、問題解決の連続です。
私からは「智慧」を磨く本を
ご紹介しようと考えています。
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谷沢永一著 『人間通』
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人間の通とは??
著者は、次のように言っています。
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現代および近未来の主要人物は特技の人である必要はない。
極限するなら人間の器量としては凡人でもよいのだ。
世に尽くす誠意と熱情があればそれで十分である。
誠意と熱情ならあながち天賦の才はなくとも、
心を傾け身を努める心働きによって誰でも達すること可能である。
組織の要となり世の礎となりうるための必要条件はただひとつと言える。
それは他人(ひと)の心がわかることである。ただそれだけである。
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『人間通』は、ベストセラー本ですのでご存知の方も多いと思いますが、
「すべて私の遅すぎた納得事項ばかりです。
それを早い目に読者へ伝えたいというのが本執筆の動機でした」
と言うように、著者が会得された知見が、
96もの項目にまとめられています。
「人と人」「組織と人」「言葉と人」「本と人」「国家と人」
の5章からなりますが、中でも、「人と人」の章が
最も面白く読むことができます。
人間の裏表や振幅、人間のつくる組織についての
鋭く、明快な考察は、人生の先輩からのアドバイスとして
素直に受け入れることができます。
(中には、納得しがたいものもありますが・・・)
以下、一部をご紹介します。
【空しさ】
「人間には唯ひとつだけ堪えること不可能な悲哀がある。
それは、自分が今まで辛さを押して努めてきた苦労が
すべて空しかったと思い知らされた瞬間である」
【凌ぎたい】
「凌ぎたい、出し抜きたい。それがすべての人間をかりたてる
共通の行動原理なのである」
【評判】
「人間の値打を定める最終の決め手は評判である。(中略)
もちろん実績あってこその評判なのだが、
評判が立ってこそ業績が脚光をあびるのである。」
等々・・・。
私は、今生誕100周年で注目されている
松本清張さんの小説が好きなのですが、
それも、この「人間通」と共通して、推理を楽しみながら
人間を理解するために役立ちますので、おすすめです。
お得意先や協力会社、もちろん社内の上司、先輩、後輩など、
「人」が創造の源です。
『他人(ひと)の心がわかること』は、
人生において(=仕事において)不可欠なことだと思います。
この本を読んだ誰もが人間通になれるわけではありませんが
先輩からの助言から、様々な気づきがあることは間違いありません。
~最後に~
「本と人」の章も、書誌学、日本近代文学を
専門としているのでの言葉はさすがに厚みがあります。
我流でもよいので本を読むことが心の栄養につながることを教えてくれます。
巻末に『人間通になるための100冊』も
まとめられていますので、ご参考まで。