世界の宗教がざっくりわかる (新潮新書 415)

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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106104152

感想・レビュー・書評

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  • 宗教学者の島田裕巳が文字通り、一神教であるユダヤ教、キリスト教、イスラム教からアジアの宗教である仏教、ヒンズー教、マニ教、そして神道を含む日本の宗教まで一通り網羅した一冊。

    一神教的な考え方が世界の主流であることを改めて知れたし、現世利益的なものがないと世界宗教になりえないことを知ることができた。

  • ユダヤ・キリスト・イスラム・仏教・ヒンズーなど世界的な宗教の生まれた背景、その教義の成り立ちと各宗教間での相違が簡潔にまとめられていて、いわゆる研究者の著作と違いすこぶる読みやすい。
    聖書の成り立ちと一神教であるキリスト教の中の多神教的要素などが興味深かった。

  • 今月は宗教を集中的に学びたいなと思って。

    それにしても、日本のいわゆる「良いとこどり」の精神は宗教においてもいかんなく発揮されてるのに感心。
    これから生きていく上で、キリスト・イスラムをはじめとした多宗教の理解と、自国宗教・信仰である仏教・神道を見つめなおすことの重要性を感じる。

  • 文字通り世界の宗教がざっくりわかる。
    宗教は互いに複雑に絡んでいるので、話が行ったり来たりすることも多いが、大体のことは把握できる気がする。
    個人的にはバラモン教、ヒンズー教、仏教の説明をもうちょっと分かりやすくしてほしかった。

  • 世界の主な宗教の歴史的な変遷、特性、現在地などだいたいはこれで理解できたと思う。

  • 宗教を知る為では無く世界情勢を理解する為に読んだ本。
    国家間の問題には必ず宗教の問題が関連してくるが、この本を読んでおくとその手の問題を理解する手助けになる。

  • 文も平易で内容も現在と宗教の結び付きが書かれていてざっくり読むには良い本。一神教と多神教という軸で話は進んでいきます。

  • 宗教に関してさっぱりぱりぱりだった私でしたが、本書を読んだことで今現在も続いている宗教上の対立がなぜ起こったのか、その根本的な理由を知ることができました。様々な宗教が登場してきますが、タイトル通りざっくりと解説されているので、「宗教?なにそれ?」という方でも混乱することなく平易に理解することができると思います。

  • 宗教に関して、題名通り「ざっくり」わかる本。
    ほとんどの代表的な宗教が挙げられていて、その背景や教義、対立構図などがなんとなくわかった。

    「なんとなく」と書いたのは、1度読んだだけだから。別に本の中身が薄っぺらいからというわけではないと思う。むしろ、ざっくりまとめられていることで、すごくスラスラと読めた。入門書としては、とっつきやすかったように思う。

  • 題名のとおり、世界の代表的な宗教を、ざっくりと説明してくれています。
    第1章では、西側のユダヤ教、キリスト教、イスラム教を中心に、2章ではアジアの宗教、バラモン、仏教、ヒンズー教、儒教、道教等、そして3章では、日本の宗教について。
    それぞれの宗教がどのように影響を与え合ってきたかということも、ざっくりと説明。
    で、そのざっくりさ加減が絶妙で、知的好奇心を刺激します。
    特定の宗教について、もっと知りたくなった方には、あとがきで詳しい本をおすすめしてくれています。

    前に読んだキリスト教についての本がイマイチだったからか、この本の印象はとてもよかった。
    宗教を分析するのではなく、淡々と、歴史的に流れを説明してくれています。

    特に興味深かったのは、「日本人は無宗教か」という第3章。
    実は日本の生活の中にしっかり宗教が根付いているがゆえに、無宗教だと感じているという。
    うん・・・確かに、神仏世俗ごちゃまぜ生活の中では「信仰」という考え方って育たないのかもしれない。
    しかも、「信仰」という概念が日本に入ってきたのは、明治時代だという。(じゃ、江戸時代のキリシタンはどうなのかって話だけど、それは一部ということで除かれているのかも)

    なんか、宗教を中心に考えると、自分のことがわかってないような、がっかりな日本なのではありますが、
    著者は、日本が日本という独立した国でいられるのは、意識できないほどに
    生活に溶け込んだ宗教にも理由を求められるとしている。
    さらに、この「無宗教」感覚に、平和を導くヒントがありそうだ、とも。

    そして、終章の、いま世界の宗教は、 という章がさらに興味深い。
    これまたざっくりとではあるが、911の同時多発テロの起きた理由にも触れられている。
    本編に興味のない方にもぜひ読んでいただきたい。

著者プロフィール

島田裕巳(しまだ・ひろみ):1953年東京生まれ。宗教学者、作家。東京大学文学部宗教学宗教史学専修課程卒業、東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を歴任し、現在は東京女子大学非常勤講師。現代における日本、世界の宗教現象を幅広くテーマとし、盛んに著述活動を行っている。 著書に、『日本人の神道』『神も仏も大好きな日本人』『京都がなぜいちばんなのか』(ちくま新書)『戦後日本の宗教史――天皇制・祖先崇拝・新宗教』(筑摩選書)『神社崩壊』(新潮新書)『宗教にはなぜ金が集まるのか』(祥伝社新書)『教養としての世界宗教史』(宝島社)『新宗教 戦後政争史』(朝日新書)等多数あり。

「2023年 『大還暦 人生に年齢の「壁」はない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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