いけばな: 知性で愛でる日本の美 (新潮新書 442)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 105
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106104428

作品紹介・あらすじ

「女性の稽古事」「センスの世界」だなんて大間違い。理論派として知られる「未生流笹岡」の新家元が、三歳から先代に叩き込まれた古典の型、生まれ育った京都の風土、そして大学で学んだ建築学を背景に、いけばなの歴史・型・美意識を読み解けば-。カキツバタとアヤメ、ショウブの違いからアルミサッシの左右、座布団の前後の見分け方まで。いけばなを通じて日本文化の粋がわかる知的入門書。

感想・レビュー・書評

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  • 背ラベル:793-サ

  • 基本的なこととか文化的なこととか。
    やっぱり数学的な比率的なこととか大事なんですなー。

  • 日本人が興味を持っていて、なおかつ敷居が高くて
    遠巻きに見てるものに、いけばながあると思います。

    綺麗だなと思うし、もっと鑑賞する機会があって
    いいと思うのですが、生にはなかなか
    お目にかかれず…。
    まして習うとなると、なんにも知らないで
    お教場を探すのも気が重くって。

    何か入門書…と、数年前にチェックして
    やっと読みました。

    理路整然と解りやすく説明される華道の世界。
    お家元の流派でなくてもきちんと説明されていて
    どの流派も良い所があるんだとわかるのが、
    まず好印象。

    どこに見に行けばいいのか。
    何となく見逃しては惜しいポイントなども
    ちゃんと語られていて。

    語り口は決して冷たくないですし
    全く知らない人向きに執筆されているからって
    ほんのさわりだけふわっと書いた感じじゃないので
    これ読んだらまず、実際に作品を見たくなります。

    そして見る専でもいいので華道を好きでいたいなとも。

    華道が無理でも、お花を一輪…そんな気持ちに
    させられる本でした。

    何か読むものないかな?
    というなら、普段知らない世界への扉として
    ぜひどうぞ。

  • 著者の講演を聞く機会がありよい講演だったので購入。街中で見る生け花の見方が変わりました。

  • 未生流笹岡の家元がいけばなの精神をわかりやすく紹介。
    陰陽五行説に基づく考え方や、白銀比、禁花など、日本文化入門としても楽しめる。

  • 日本文化への好奇心をガンガン刺激してくれる。

  • 草花木と一緒にいて、時の移ろいの鑑賞を知る。
    いけばなの歴史と作法がわかる。

  • いけばなは男性のもの、そして理論的な型を持つものということは知らなかった。
    フラワーアレンジメントは3つ並ぶと飽きるのに、いけばなは飽きない理由もよくわかった。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。
    通常の配架場所は、1階文庫本コーナー 請求記号:793//Sa78

  • 生け花の知識など全くありませんでしたが、設計施工は別、というより「型」があり、それをつくるところから。論理思考が必要だと。
    全体としては、いけばなの入り口を借りた日本の美という概念のおさらいという印象です。著者はいけばなの家元ですが、建築を学んだ経緯もあって、建築を引き合いにした記述も楽しめました。
    古典的なままでいようとしない著者の姿勢にも好感が持てます。少し簡便に書かれすぎかもしれませんが、日本の「引き算」の美の再見直しに。

  • 別に「花」とか「美」とかいうキャラでもないのだが、歳を重ねてくるとなんとなく歴史とか文化とか知っとかないとまずいかな、程度の関心で読んでみた。

    流派にとらわれないニュートラルな視点で書かれていて、「いけばなの世界を一応知っとく」という目的は十分達せられた。

    ただ、それ以外にも個々のコンテンツは結構楽しく読める。単なる歴史や技法の解説にとどまらず、集金システム、白銀比と日本人の関係だとか、世襲、昨今の指導者の後継者不足問題とか、そのまんま別の社会でも使えそうなテーマ。

    掘り出しモンの一冊でした。

  • 未生流笹岡といういけばなの家元が建築学を学んでいたとは面白い。型は設計図か! 論理的思考で花を生ける。
    センスは不要とくれば、男性の嗜みとして成立します。まあ、好みはあるとして。

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