- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106104633
感想・レビュー・書評
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現役・指導者のときの話より、指導者を引退してからの方が話として面白い。
競技として強ければいいのではなく、それ以外のことでもっと大事な事があるというような話は、きっと日本人にしかできないはずである。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
現役の柔道選手としての山下氏の偉大な業績は有名ではありますが、現役引退後の活動については、あまり語られることは当然に少ないです。
本書では山下氏が引退後も柔道で学んだ柔道の道を進んでいくのが語られています。
人生において生涯、先生と呼ぶ師がいるのは、素晴らしいと思います。はたして自分にもいるだろうか?それは、山下氏のように道を突き詰める事でしか、師との出会いもない、気付かないのかも知れない。 -
「史上最強の柔道家」による人生論、という帯の通り、山下さんのずばりの人生論。
柔道のリアルな現場レベルの話がやや少なくて、残念。
ロス五輪の、あのエジプトのラシュワンとの決勝(山下が痛めた足を攻撃してこない)場面は当時を思い出して感動した。
井上康生がパラリンピックの選手たちが道具の支援を何も受けていないのを見て援助を申し出たり、国内大会で優勝した副賞で高級車をもらったら私には二台いりませんと言って寄付を申し出たりなどのエピソードには彼の素晴らしい人間性を見て感動しました。
しかし、このように良い例として出される柔道家が彼以外ほとんどいないことはどうしたものか・・・。石井慧についても、一言も触れず。
新聞連載のまとめなので仕方のないことであるが「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったか」を読んでしまっているので、やっぱり柔道のシーンの少なさが残念である。えげつない練習などのシーンを読んで比較してみたかった。