黄金の日本史 (新潮新書 471)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106104718

作品紹介・あらすじ

歴史の主人公は黄金である。これを手中にするための覇権争いこそが日本史なのだ-金という覗き窓から定点観測すると、歴史教科書の生ぬるい嘘が見えてくる。ジパング伝説がどんな災厄を招いたのか、秀衡や秀吉の金はどこへ消えたのか、なぜ現代日本の金保有量は唖然とするほど低いのか-。歴史時代小説界のエースであり金融エキスパートでもある著者が、為政者への批判を込めて綴った比類なき日本通史。

感想・レビュー・書評

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  • NHKカルチャーラジオ歴史再発見でこの4月~6月
    「黄金から見直す日本史」というテーマで加藤廣さんが語っています。
    ラジオを聴けるなら、本を読まなくてもいいかと思います。

    この番組では前にも「新大陸の植物が世界を変えた~コロンブスは何をもたらしたか」というテーマで酒井伸雄さんが語っていて面白そうだったのでその本を読みました。

    おふたかたとも「東大卒の後期高齢者」です。この番組で紹介されなければ、まずこの本を読もうとは思わなかったでしょう。
    とても優しいおじいさんという感じ。声質はちがうけど、にこにこぷんの樫の木おじさんみたいなイメージでしょうか。

    黄金はキンとよみます。金(かね)と区別するためにキンとかかれています。
    キンを中心に、日本の歴史がこんなに楽しく理解できるってすごいことです。

    加藤廣さんは75歳で作家デビューされたそうです。
    ごじぶんのことを「老生」とよびます。こんな一人称ははじめて。
    年とった男性がつかうそうなんですが、女性はないのかしら?あったらいつか使いたい。

    加藤廣さんが、若い読者にぜひおぼえておいてほしいといった人名。メモしておきます。
    英国の数学者アラン・チューリング
    ソ連のスパイ・ゾルゲ

    >このチューリングとゾルゲの二人がいなければ、第二次大戦の行方は、全く判らなかったろう。

    ほんとうに頭のいい人とは、難しい文を書く人ではなくて、頭のよくない人に難しいことがわかるように書く人だと思っている私にとって、この本は百点満点。

  • 新書文庫

  • 文字通り、金に焦点を当てた日本史。
    これまでになかった視点だったのでとても新鮮。

    日本は金採出大国だったのは有名だけれど、実際に古代から金が多く取れ、かつ海外に多く流出して言ったことが改めてよくわかった。

  • 2012年、初、並み、帯無
    2016年1月26日松阪BF

  • (欲しい!/新書)

  • 目が覚めるくらいのいい本。
    ここ10年で最高の本。
    金を買いたくなった。

  • 金(キン)をベースに日本史を見ている。この視点けっこうおもしろい。採れなくて苦労して、採れたら採れたで苦労して。
    そして今また苦労していることを考えると、いかに歴史に学ぶのが難しいかを示しているだけ。

  • 黄金=キンが日本史の根幹に関わっている、というのが趣旨だと思うが、書き方が掻い摘まんでいるので大雑把な日本史の流れの中でキンにまつわるエピソード紹介に止まり、つながりや必然性に欠け、説得力がない。
    しかし、江戸幕末から二次大戦まではキンの重要性や原因・結果が明確で面白い。ここだけは読み甲斐があって、あとは要らない。半分過ぎから8割過ぎまでで、全体の3-4割ぐらいは有意義。

  • 信長の棺の作者であり金融のエキスパートでもある著者が金を題材にして書く日本通史

  • 日本史は義務教育以来ですが、こんな視点もあるなら興味が持てそう。
    優秀なリーダーはキンに目を向けているんですね。

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著者プロフィール

加藤 廣(かとう ひろし)
1930年6月27日- 2018年4月7日
東京都生まれ。東京大学法学部卒業後、中小企業金融公庫(現日本政策金融公庫)に勤務し、調査部長などを歴任。山一証券経済研究所顧問、埼玉大学経済学部講師を経て経営コンサルタントとして独立し、ビジネス書執筆や講演活動を行う。
50歳頃から、人生を結晶させたものを残したいと考えるようになり、歴史関係の資料類を収集。2005年、『信長の棺』で作家デビュー。当時の小泉純一郎首相の愛読書との報道があって一気にベストセラーになり、高齢新人作家としても話題になった。のちに大阪経済大学経営学部客員教授も務めた。
『秀吉の枷』『明智左馬助の恋』を著し、『信長の棺』を含めて本能寺3部作と称される。ほか『水軍遙かなり』、『利休の闇』。その一方で『戦国武将の辞世 遺言に秘められた真実』、『意にかなう人生 心と懐を豊かにする16講』など歴史エッセイや教養書も刊行を続けていた。

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