反・自由貿易論 (新潮新書)

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著者 : 中野剛志
  • 新潮社 (2013年6月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106105265

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反・自由貿易論 (新潮新書)の感想・レビュー・書評

  • 何に遠慮してるのか踏み込みがまだ甘いのが残念

  • ヘクシャーオリーン定理は厳しい前提条件がある。

    南米の輸入代替戦略の失敗と、東南アジアの輸出主導型戦略の成功は本当か。
    自由貿易帝国主義が世界を分断化したのではないか。
    世界恐慌の悪化の原因は保護主義にあるのか。

    イギリスがはしごを蹴り外した。
    イギリスの穀物法は、他国を農業生産に釘付けするための保護主義の産物だった。

    今は関税よりも非関税障壁のほうが重要。
    為替は関税よりも影響が大きい。
    現代は、関税よりも、ルールと為替。

    グローバル化は生産性向上のための投資を鈍らせる=海外へ工場を移転したほうが速い。

  • グローバルからインターナショナルへ。国家主権を守りつつ、国際的な秩序を形成する。保守主義的思想を著者が重要視していることが垣間見える。

  • 報道では伝わらない事。
    これが大切だと思う。
    まさに国士の一冊。

  •  著者が反TPP論者であることは知っているが、世界がグローバル化している現在に本書の論旨はちょっとついていけないと思えた。
     いろいろ経済学者を引用して、それなりの論陣を張ってはいるのだが、読んで納得できたかというと、今ひとつ同感できないとも思えた。

  • リンカーン 奴隷制度廃止論者、かつ保護貿易主義者

    当初は関税の交渉、次に非関税障壁の交渉
    非関税障壁 国内の規制や制度、取引慣行、文化、言語
    関税よりも為替
    グローバル化で企業は関税障壁の向こう側へ
    米豪FTA、米韓FTAから学ぶ

    貿易協定に国家が屈服する

    ISD条項 投資家対国家の紛争処理条項
     外国の政府の政策によって不利益を被った場合、一投資家が国家を訴えることができる
     90年代後半から増えた
    米豪FTAではないが、米韓FTAではある
    いままで投資大国訴訟大国のアメリカとISD条項はない

  • 題名が胡散臭いと思っていた。

    しかし、TPPについて具体的に書かれた
    本が新書で読めると思いもしれなかった。

    ぜひとも、多くの方に読んでもらいたい。

    官僚に騙されるな。
    経済学を学ぶのは、経済学者に騙されない
    ように、この本で、官僚に騙されない。

  • 保護主義こそがアメリカの建国以来の精神だった。
    産業や国民の保護は関税によるおのだけではない。各国は国内産業を保護育成し国内社会を安定っせるために補助金や金融政策、産業保護政策、インフラ整備、福祉を行う。
    今日の自由貿易は経済学者が信じているような国家介入とは無縁とは大きく異なる。むしろ国際政治における国家の戦略の手段である。

  • こじつけが多くて読む気がなくなる。

  • 自由貿易といいつつ、アメリカが一番の保護貿易国。自分の国の都合のいい話を相手国に押し付けるのが得意な国であることを忘れちゃいけない。

  • 自分と違う意見の本も読んでみようと思って読みはじめたけど…。酷い内容だった。こじつけや意味のないエピソードの羅列ばかりで、著者の意見に同意できるできない以前に、そもそもなぜ彼がTPPに反対しているのかすら全く理解できなかった。経歴を見る限り、どう考えても僕なんかより何百倍も頭のいい人のはずなのに、なんでこんな支離滅裂な文章を書くのだろうか?とりあえず、読む価値ゼロ。

  • グローバリゼーションが国際社会における常識のひとつになっている中、本書はそこに潜む危険性を改めて問い直す一冊である。

    第一章の「自由貿易は好ましい」は本当か———では、
    自由貿易推進者がその根拠にしている、ヘクシャー=オリーンの定理を例に、その論拠を徹底的に批判しています。

    批判の対象となっているのが、ヘクシャー=オリーンの定理における前提条件。

    ・複数国それぞれが「完全雇用されている状態であること」
    ・生産要素(資本・労働)は国内の産業間を自由に移動でき、そのための調整費用もかからない。
    ・生産要素は国と国との国際的な移動もしない。

    などなど。
    つまり、今日のグローバル経済には全くあてはまらない論拠である。


    そもそも経済的発展のために、「規制緩和をして自由貿易を推進しましょう」というのが間違いである。

    自由貿易の守護神のようなイメージのアメリカですら、1945年までは保護主義的な国であった。
    建国以来、高い関税率(40〜50%)によって自国の産業を保護し、経済発展を遂げたという。
    ちなみにヨーロッパでは、1877年頃から自由貿易が盛んになったが、自由経済は農業経済に大きな打撃をあたえ、大不況につながったという。

    以上の様な歴史をふまえて、西欧列強は自国には高い関税をかけるが、非西欧の国々には自由貿易を強いて、実質的支配を強めることがしばしば行われてきた。
    「自由貿易帝国主義」と言われる所以である。

    歴史において、「自由貿易」というのも一種のイデオロギーであり、西欧列強はそれを巧妙に利用してあたかも正義の思想といった風に喧伝してきたということだ。

    では、戦後はどうか。
    日本は高い技術力と工業生産力、さらに1984年には「関税と貿易に関する一般協定」である通称GATTの後押しにより輸出力を高めたと一般的には理解されている。
    当時は冷戦時代ということもあり、アメリカは西側諸国をドル経済圏につなぎとめる必要があったため、自国の経済を犠牲にしても、日本をはじめとした西側諸国の経済発展を安全保障上の理由から優先させる国家戦略に基づくものであった。
    この例をとっても、国際政治におけるひとつの選択肢であって、自由貿易が二国間の経済発展を促進させるものではないということがわかる。

    冷戦終結後の1990年代から、アメリカの対日貿易赤字が外交上の問題のひとつになり、ジャパンバッシングがおこなわれたのも、当然の帰結だったのかもしれない。

    現在は、ハイパーグローバリゼーションの時代となり、自由な貿易を促進させるために、国家間の通商条約が国内法に優先される時代に突入しつつあるという。

    ただし、ここには大きな不平等が存在する。
    アメリカの場合WTOやNAFTA、FTAといった条約にはアメリカの国内法が優先すると規定してあるのに対し、日本は憲法九十八条第二項により、国内法よりも国際的な条約が優先されると理解されている。

    現在問題のTPPなどでは、日米間で前提条件が全くちがうことになる。
    今後はTPPやWTOの協定に反する国内法の修正が迫られるなどの問題が起こりかねない状況にあるというのだから恐ろしいことだ。

    特に国際貿易協定にあるISD条項では、一投資家であっても、外国の政府の政策によって不利益を被った場合訴えることができるというもの。

    訴えが起こされた場合、世界銀行傘下の「投資紛争国際センター」という第三者機関で対象となる政府が審理される。

    ハイパーグローバリゼーションの時代、自国の産業や権利、国内法よって保たれている自国の尊厳じたいが危機に瀕していることが理解できる内容となっている。


    20世紀初頭のイギリスの経済学者ジョージロビンソンは、「経済学を学ぶ理由は、経済学者に騙されないためだ」と皮肉を込めて発言したそうだが、今まさに我々... 続きを読む

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反・自由貿易論 (新潮新書)の作品紹介

『TPP亡国論』の衝撃から2年――日本はまだ目覚めていない! 自由貿易交渉は「侵略戦争」だ――TPP交渉へ突き進む今、諸外国の事例や最新の論文等を改めて検証。米国が扇動するグローバル化の惨状を炙りだした最終警告書。

反・自由貿易論 (新潮新書)はこんな本です

反・自由貿易論 (新潮新書)のKindle版

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