- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106106538
感想・レビュー・書評
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百人一首どころか、短歌和歌にはとんと無学な身だけれども、題名に惹かれ後学のためと読んでみた。
百人一首の成り立ちが、それぞれ苦に満ちた人生を送った歌人を追善供養し、鎮魂が撰歌の結果だったとは。 -
織田吉「絢爛たる暗号」の後、読了。
クライアント蓮生の素顔が、武人かつ僧侶かつ財力ある人だったことがわかった。
百人一首という言われ方は、江戸以降。カルタ取りの風景が川柳にも詠まれているように、庶民の間に、和歌といえば百人一首のようなものという認識があった。
謎
いつ、誰が、何のために、神、仏の歌無しなぜ、賀、釈教の歌無しなぜ、不幸な人の歌多数なぜ?読み人知らず歌なしなぜ?歌人の代表作なしなぜ?
後鳥羽院順徳院の歌?
百人秀歌との関係?
藤原道長の歌がないのは?と思ってはいたが、成功者の歌は一首もない
なるほど -
歌の内容は多少学んでいても、成り立ちの謎や選ばれたものについて考えたことはなくて、楽しめた。
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和歌を100選ぶだけで、ここまで研究できるものなのか。
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『百人一首』は、いつ、なんのために編まれたのか。
藤原定家が、小倉山荘という風雅な庵で、古今の名歌を百首選び抜いた
という定説?をひっくり返すべく、論証を開始する。
『明月記』に見られる記述から、蓮生、嵯峨山荘、障子色紙形といったワードに注目し、これが『百人一首』の原型ではないかと指摘する。
『百人一首』の人物や歌に、おめでたさがなく、むしろ反しているということ。
また、秋を詠んだ歌が多いことなども、この説に当てはまるように思う。
しかし、筆者だけが唱えている説ということで、補強・検証する論が現れると良いのだが。
最後の方は、本筋から離れ、『百人一首』の扱われ方に向かうので蛇足か。
『百人一首』中学の時に、暗記させられました。
情けないことに、今では何首も覚えてません(笑)
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『百人一首』中学の時に、暗記させられました。
情けないことに、今では何首も覚えてません(笑)
そういう解釈もあるんですね~!
そう言われてみると、苦難の道を歩まれた方の御歌が多いですよね。
今の学校は、進んでいるんですね(笑)
後で振り返ると、いい思い出の一つになるかも。
今の学校は、進んでいるんですね(笑)
後で振り返ると、いい思い出の一つになるかも。