独身偉人伝 (新潮新書)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106109256

作品紹介・あらすじ

世界を変えた「おひとりさま」それぞれの流儀。エリザベス一世、マザー・テレサ、ニュートン、カント、小津安二郎……偉大な事績を遺した19人の言行と信念から見えてくる、本当の「自分らしさ」とは。

感想・レビュー・書評

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  • 「おひとりさま」であることに着目した19人の生涯。
    第一章 恋多き人生を全うする
            カサノヴァ、モーパッサン、ココ・シャネル
    第二章 憧れゆえに思いを遂げられない
            アンデルセン、立原道造
    第三章 世を正しく導くために
            コルベ神父、マザー・テレサ、エラスムス
    第四章 自然と人間の真理を探究する ニュートン、カント
    第五章 芸術と自由の精神を求めて
            ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ゴッホ
    第六章 女性ならではの社会の変え方
            ナイティンゲール、津田梅子
    第七章 君主でありながら子孫を残さず
            エリザベス一世、上杉謙信
    第八章 常に自分らしくありたい
            ジェイン・オースティン、小津安二郎
    主要参考文献有り。
    古今東西の著名人19人の、それぞれの生涯について、
    何故「おひとりさま」だったのかに焦点を当てた内容です。
    評伝は簡潔で分かり易い文章。
    章の内容に絡めて、19人以外に名前だけの人物も。
    また、カントの日常生活やエリザベス一世への多くの求婚と
    愛人たちのエピソードも興味深いものでした。
    「おひとりさま」でいたのには様々な事情と理由があること。
    信仰や布教、発見と真理の探究、芸術への情熱、
    男性社会との戦い、統治安定のため、自分らしさを保つ・・・など。
    恋愛は様々で、恋多過ぎ、シャイ、憧れが強過ぎ等々。
    当時の身分の問題や病での障壁には、悲しいものもあります。
    直接の子孫は残さずとも、信念と自分らしさを貫き、
    名を残した生き方は、学べるものもあるなぁと感じました。

  •  結婚願望なし、生涯独身でいると決めた30歳の私がタイトルに惹かれて読了。正直期待はずれだった。
     理由は、偉人の話が難しくて読みにくいし頭に入ってこなかったから。ひたすら人物の生い立ちを羅列して詰め込んでるだけで、オタクが早口で自分の知識を喋ってるのを延々と聞かされてる感じ。ある程度その人物に知ってないとついてけない。章の冒頭にざっくりで良いから人物の紹介が欲しかった。

  •  今回は、気合を入れて書いてみよう。
     この本を知ったのは、インターネットだが、もともとは「カント先生の散歩」という本で、哲学者カントの日常生活に触れて、興味を持ったのがきっかけで、ネットでたまたまこの本のことを知った。
     しかし、カントへの興味はとても古く、小学校の五年生か六年生の時の道徳の授業で、読んだ「歩いてくる時計」というタイトルのカントについての話。
     極端に規則正しい生活を送ったという話で、カントが散歩で家の前を通ると、それに合わせて人々が時計を合わせたというほど、規則正しかったというエピソードは僕にとってとても印象深かった。
     カントの哲学自体は著書の名前を幾つか知っているくらい。内容はまるで知らないし、手を出そうとも思わない。
     それとこの本に興味を持った点が、もう一つ。
     僕自身が、還暦を目前にして、完全な独り者で、このまま人生を終えそうなので、独身だった偉人に興味を持ったのだ。
     カサノヴァ、モーパッサン、ココ・シャネル、アンデルセン、立原道造、コルベ神父、マザー・テレサ、エラスムス、ニュートン、カント、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ゴッホ、ナイティンゲール、津田梅子、エリザベス一世、上杉謙信、ジェイン・オースティン、小津安二郎。
     これらの人々の人生が紹介されているのだが、やはり本文200ページ弱の中で、19人の偉人の人生を語るにはやはり、どの章にも物足りなさを感じる。 
     これはこれら19人の人生への招待状だと割り切って、巻末の参考文献を手に取ったり、自ら参考文献以外の本を探して読んでみたり、ともかくもっと知りたいと思わせる本ではあった。
     

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼
    https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000055839

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000055839

  • 独身だからこそ自分らしく生きぬいた人の紹介。そもそも家庭を持つことはリスクであり時間もカネも奪われる。仮に成功したとしても得られるものはささやかな幸せと平凡な人生である。なら、家庭に縛られず自由に生きた方が大成する可能性は高いのかもしれない。特に子供を持つと見苦しくなる例は枚挙にいとまがないし。本書では8つのパターンに分類して紹介されているのだが、やはり特殊なのは7章の「君主でありながら子孫を残さず」だろう。半分ぐらいはエピソードを知っている偉人達ではあったが、未知の偉人で興味をもったのはエラスムス。これからその思想内容についてちょっと調べてみたいと思った。

  • 22/1ウィルあいちで借りたが殆ど読まず

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著者プロフィール

長山靖生(ながやま・やすお):1962年生まれ。評論家。鶴見大学歯学部卒業。歯学博士。開業医のかたわら、世相や風俗、サブカルチャーから歴史、思想に至るまで、幅広い著述活動を展開する。著書『日本SF精神史』(河出書房新社、日本SF大賞・星雲賞・日本推理作家協会賞)、『偽史冒険世界』(筑摩書房、大衆文学研究賞)、『帝国化する日本』(ちくま新書)、『日本回帰と文化人』(筑摩選書)、『萩尾望都がいる』(光文社新書)など多数。

「2024年 『SF少女マンガ全史 昭和黄金期を中心に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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