MAMA 2 (BUNCH COMICS)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 540
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784107717153

感想・レビュー・書評

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  • うーん、まだ分からない。
    頭にも心にも落ちてこない。
    美しい話なのは分かるんだけど、そこから先がちょっと見えないんだよなー。もう少し何か欲しい。

    最終的にどういう落とし方するのかな、これ。

  • 二巻を読むまではサスペンス的な展開だと思いきや、意外でした。

    「天使になる=死ぬ」って、ほんとうだったんですね。
    どうして「歌声」が「死」とつながるのかが不思議なところですが、
    「死」を引き換えにしても皆が祝福し褒め称えるものは、一体どれほどのものなのか。

    一巻の終わりでも、ガブリエルが「クワイア、ここはおかしなところです」「町はのどかでみな親切だけれど、少年が死んでもケロっとしてる」と言っているとおり、
    そしてこの二巻で登場する刑事が犯罪だと疑うように、
    私たちの価値観では到底かなわない世界がここには在るんだな、と思います。

    けれど、少年たちは母親に恋い焦がれたり、女の子に恋をしたり、ふつうの少年と変わらない感情もあるわけで、、、。
    そのあたりの葛藤が気になるところです。

    現実のようで現実でない、どことなく不安定で美しい世界観。これからも楽しみです。

    アベルはもっと冷たく無機質な子だと思っていたので、意外といろいろ考えていたり(失礼w)、自然を愛していたり、
    そして自分がその立場になって気づくこともあり、周りを思って死んでいった彼に胸が締め付けられました。

  • 201309/もっとアベル編読んでいたかったです…

  • あれ?”天使になる”って何かの揶揄もしくはそこはかとなく犯罪のかほりかと思ったら… アベルの選択が哀しい。天使になる=死ということは分かり切っていてももがき苦しむ姿は見せたくないと思うのは?そこまでして隠したいと思うのは?そして何故「神様助けて」ではなく「神様ありがとう」だと思ったのか… 何故あのタイミングで“天使”になったのか。

  •  天使という死に至る少年達の心境が染みこむ第2巻。

     善くありたい欲求は拒めない。第2巻の主人公となったアベルは愛を失うことを何度も体験し、それを求める者のに対しても八つ当たりともとれるような行動をした。天使という純粋無垢なイメージとは逆方向なその行動からは彼が選ばれるとは思わなかった。だが、彼は選ばれた。様々な葛藤や迷いを持ち続けながらも生き、その昇華によって天使に選ばれる。ミカが言い放った善くありたい欲求は拒めないというセリフ通り彼が天使になることは必然だったのか、天使になる条件は人為的な策略により選ばれるかもしれませんがそれぞれ死を迎える少年たちが生きる上での苦しみを昇華している様子をみると儚げで美しいものでした。

     1巻毎に主人公を変更して進行していくんですかね。それぞれ少年がもつ葛藤を見るのも楽しいですが、今回の刑事のように外側の人間がもつ思いも描いていって欲しいです。2巻でさらに世界観に惹きこまれましたので次巻が楽しみです。

  • 「天使」となった者に与えられる周囲からの祝福。「天使」となれた者への憧れ。しこうしてその彼が召される瞬間の姿は、もっとも親しきものたちの目からは隠されていなくてはならない…。

    最期のときにあって、当人は物質としての身体の死の痛ましさを一室のうちに閉じ込めて、信仰上の幸福をただただ個人的なよろこびとして抱え込んだまま逝く。去る者には去る者の、送る者には送る者の悲喜がある、というわけだ。

    透明感のある画の妙とお話のうつくしさが相まってなんともかんとも…。ツアーの間中「マルタが、マルタが…」と浮ついてしまっている状態のガブリエルの描写が、実は沈鬱になりがちな本筋に対する中和剤のようなものとして、意図的に挿入されているらしいフシがある…。

  • 天使に興奮する聴衆との対比

    次のシオンはどうなるの?

  • 天使候補の少年アベルが火事で死んだ。
    彼は「天使になったから」死んだのか、それとも「火事で」死んだのか?
    「天使になったら死ぬ」その真相は?

    今回は少年同志の肉体関係もストレートに描かれていて、「匂わす」程度ではなかったのでご注意を。
    アベルが変貌した理由、親しくしていた少年ユージーンの死。
    「天使」という特殊条件ではあれど、死をどう受け入れるかというテーマにもつながるところがあって興味深く読んだ。

    2巻までが「序章」という感じ(綺麗にまとまってしまったので、一瞬本来の主人公の存在を忘れて、2巻で終わりか?と思ってしまった)。
    次からまた物語が動き出すかな。

  • まったくもって百点満点のまんが‥
    次はシオンか〜〜たのしみです!!

  • 一人なのに24年組の再来っておかしいだろ、と思ったけど読んだら「…あー、…なるほど」でした。
    くそっ好きだ。

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著者プロフィール

売野機子(うりの・きこ)漫画家。東京都出身。
2009年「楽園 Le Paradis」(白泉社)にて、『薔薇だって書けるよ』『日曜日に自殺』の2作品で同時掲載デビュー。
『薔薇だって書けるよ―売野機子作品集』(白泉社)、『ロンリープラネット』(講談社)、『MAMA』全6巻(新潮社)、『かんぺきな街』(新書館)、『売野機子のハート・ビート』(祥伝社)、『ルポルタージュ』(幻冬舎)ほか、著書多数。

「2019年 『ルポルタージュ‐追悼記事‐(3)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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