川の光

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 438
感想 : 85
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  • Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120038501

感想・レビュー・書評

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  • 川辺に住むクマネズミの一家が住処を追われ引っ越しをするという物語なのだけれど、これが頁を繰らずにはいられなくなる語り口で、その展開にぐいぐいと引き込まれる。
    子どもが読んでも楽しめると思うが、大人が読んでも十分にその面白さを堪能できる。すばらしい物語だ。
    見返しの地図イラストと、文中のイラストも秀逸!

  • 川上未映子司書の紹介。クマネズミの親子が新天地を求めて冒険を繰り返すハラハラドキドキのアドベンチャーストーリー。ネズミが主役のまるで絵本のようなストーリーだけど、言葉遣いが大人向けでまとまりもよくて楽しめた。続編や外伝も気になる。

  • ドブネズミ一族に住処を追われたクマネズミのタータ家族。父親とタータ、弟のチッチと安心して暮らせる川辺を求めての逃避行が始まる。

    日本版「ウォーターシップダウンのうさぎ」と言われるけれど、第2の「冒険者たち」と言うほうがあっているように思う。
    続編が発売されたのを機に、読みそびれていた本編を読みました。私は、斎藤惇夫の「冒険者たち」のほうが好きですが…。

  • "緑が森ってどこだろな♪"って歌いたくなる、、ロッキーチャックは山ネズミかぁ。この物語は"川の光を求めて!"、お父さん・タータ・チッチのクマネズミ親子の旅なる大冒険…純粋にワクワクさせられ童心に還るヨ♪登場キャラもスゴく可愛いし、頑張れ!頑張れ!!って応援してしまう。

  • どうしちゃったんだろうな、、夫と子供達を喪った牝ネズミは。

  • とても爽やかな気分にさせてくれます。著者の優しさが文章から優しさがにじみ出ています。ワクワクドキドキさせてくれます。ジブリやディズニーがアニメで作品にしてくれたら、いいなあと思わせます。本当にいいです。

  • ネズミが主役の物語が大好きです。最初はアニメで見たのですが、アニメではなかったエピソードもたくさんあってまた別の物語に出会ったように面白かったです。何度でも読み返してみたい。素敵なお話。

  •  2006年7月~2007年4月まで読売新聞夕刊に連載された小説。

     お父さんと兄タータと弟チッチは、クマネズミの三人家族。川べりで暮らしてきたが、ある日突然、その川の暗渠化工事が始まってしまって、新しい棲みかを探す旅に出ることになった。

     また川の近くで暮らしたいと願って、旅をするが、途中ドブネズミ帝国のドブネズミたちに襲われたり、その他にも危険な目に遭ったりする。
     危機を乗り越えながら、家族の絆、勇気を持ってタータたちが進んでいく姿など、とにかく頑張れ~とネズミたちを応援したくなる本でした。
     旅の途中、タータにたくさんの味方も現れ、友情はいいなあと感じました。

     一般向けで出ていますが、たぶん小学校高学年くらいからは読めるでしょう。むしろこれからを生きる子どもたちに読んでもらえたらいいと思います。

  • ネズミの兄弟が主人公の冒険物語りです。ハラハラ、ドキドキ、ワクワクしたり、動物と話が出来たらなあ、と思わせる小説です。

  • タミーがうちの犬にそっくり、と見知らぬひとに話しかけられて、読んでみました。
    この子が悪い奴にさらわれて、このシェパードが(もう一頭の黒い犬を指して……シェパードじゃないんだけど)助けに行くんだよ!!と、先月まで連載されていたという続編の方の話のようでしたが、気になって図書館で借りてみました。

    人間は誰でも心のどこかで、途轍もない罪悪感を抱えて生きているのでしょうか。そのくせ、川の光に焦がれるような想いも持ち合わせている。素敵な物語だと思いました。タミーがいなかったら読まなかったと思うけれど、外伝も続編も読んでみよう。タミーの、あの天真爛漫さ、本質をあっけらかんと言えてしまうところには救われました。

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著者プロフィール

1954年生れ。詩人、作家、評論家。
1988年に詩集『冬の本』で高見順賞、95年に評論『エッフェル塔試論』で吉田秀和賞、2000年に小説『花腐し』で芥川賞、05年に小説『半島』で読売文学賞を受賞するなど、縦横の活躍を続けている。
2012年3月まで、東京大学大学院総合文化研究科教授を務めた。

「2013年 『波打ち際に生きる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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