武門源氏の血脈 - 為義から義経まで

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120043185

作品紹介・あらすじ

一族不遇の時代、各地に勢力を扶植した祖父為義。京都政界で地位向上に邁進し、挫折した父義朝。高貴な出自による人脈を駆使した頼朝・義経兄弟。草深い東国の武士団の棟梁というイメージを一新し、河内源氏の実像に迫る論考。

感想・レビュー・書評

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  • 娯楽というよりも、学術書です。
    それ故、少々難しいところもあります。
    でも、私の好きな系図もあったし、楽しめました。
    これでより、鎌倉殿の13人を楽しむことができます。

  • 頼朝以前というニワカ歴史好きには未知の世界
    頼朝が親譲りの坂東で高貴な血ゆえに一大勢力
    を成したというおとぎ話が現実世界に繋がる為
    には本書のような前提を知る必要があった

    武家の王足利氏/谷口雄太
    荘園/伊藤俊一
    源氏と坂東武士/野口実
    清盛が最も恐れた男源義朝/宮下玄覇
    と、続けざまに読んで漸くイメージが固まる
    刀伊の入寇/関幸彦も読み返そう
    列島を翔ける平安武士/野口実と
    伝説の将軍藤原秀郷/野口実も楽しみだ

    現代の政局にも素人目には不思議な動きがある
    頼朝の成功前提を理解する為に随分遡ったなw

    考えてみれば江戸時代を知るために室町に手を
    出し(ヤバイ女みたいなひょうげんw)太平記
    を将来読みたくなり鎌倉時代に行って、日本の
    原型が創られた奈良時代をかじったり、藤原氏
    の栄枯盛衰を知ろうと基経まで本を読み、道真
    辺りにはまり・・・沼が深い

  • 武門源氏の血脈 為義から義経まで
    野口実
    中央公論新社
    ISBN978-4-12-004318-5
    http://www.chuko.co.jp/tanko/2012/01/004318.html

  • 為義~義経までと、よくある本よりは始まりが早いのですが、一番面白かったのは、義経の章でした。

    義経は、どうも史料から読み取れることよりも、義経記などの伝承によるイメージが先行するところがあるので、あまり好きではないのですが、知らなかった史料も出てきて、勉強になりました。

  • 大河清盛の評判が残念ななか、野口先生の源氏に関わる論文がまとめて読めて、とても読みやすい一冊です。
    私的に注文箇所は平治の乱後、京から逃走する郎等の中に、熊谷直実がいたこと。東国での再会を約束し東近江当たりで別れた郎等には、斎藤実盛、岡部六弥太、金子十郎、上総介広常、などなど、
    なんとも濃いこの時代、大河もその辺りが伝わると嬉しいのですが

  • 河内源氏好きなら読んでおいて損はないと思います。ただ、これまでに書いた論文の寄せ集めなので、全体で一つのテーマを追っているわけではなく、どの章からでも読むことが可能です。ただ個人的には、義朝、頼朝以降くらいですとついていけますが、それ以前は知識が不足して、ちょっと難しかったです。

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著者プロフィール

1951年、千葉県生まれ。1973年、青山学院大学文学部史学科卒業。1981年、青山学院大学大学院文学研究科史学専攻博士課程修了。現在、京都女子大学名誉教授 ※2022年6月現在
【主要著書】『伝説の将軍 藤原秀郷』(吉川弘文館、2001年)、『源氏と坂東武士』(吉川弘文館、2007年)、『源義家―天下第一の武勇の士―』(山川出版社、2012年)、『東国武士と京都』(同成社、2015年)、『源氏の血脈』(講談社学術文庫,2022年)

「2022年 『公武政権の競合と協調』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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