- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120044243
感想・レビュー・書評
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異文化間の神話に共通項を見いだそうとする牽強付会な姿勢こそが、アンチ野生の思考じゃないのかと思うのだが、どうだろう。
記紀を神話のほぼ完全な状態というが、その編纂は古代において体制翼賛の工夫から生まれた国家プロジェクトであることを知るがゆえに、そんなにピュアなものに思えなかったり。
日本の近代の出発点が革命や批判精神でなく復古だったことが述べられている。たぶんその辺りの理由で平安時代の書物に傾倒しているのかなと思う。でも、むしろ「もののあわれ」は宣長以降の近代的評価というか。日本人の日常的直感としては、網野善彦的な室町の子が馴染みやすい気がする。
西洋が断片的にしか野生的なものを引き継いでいない、たち返れない溝があるという喪失感が、異様なまでに日本という異世界を意識させている。現代の日本びいきな外国人の中にもきっとこの様に精神分析できる人が多いのでは。
日本から見れば西洋近代思想こそ、ギリシャ・ローマ、キリスト教、ゲルマン的思想などを統合した、西洋版野生的思考の総集編のように感じるが、当の中の人は意外とそれに疎外感があるのでしょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ストロース氏の日本招待講演などの短文集で、古事記・日本書紀・源氏物語・日本の工芸や美術等をフランス・アメリカ・エジプトなどと比較解説している。日本の文化・芸術について、世界的視野からの重要性が理解できる。しかし、知識を有している人に語り掛ける形であり、私には表面的な理解に終わった。
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読了。図書館で借りた本。武田鉄也のラジオで紹介されていた。飛ばし読みして返却しようかと思ったが、熟読した。結構根気にいった。今すぐ役には立たないかもしれないが、なんかあるのではと思った。
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帯文:”20世紀後半の思想界をリードした知の巨人は、かくも深く日本を理解し、そして愛した” ”人類学者の眼差しが捉えた日本、日本人、日本文化”
目次:序文 川田順造、世界における日本文化の位置、月の隠れた面、因幡の白兎、シナ海のヘロドトス、仙厓 世界を甘受する芸術、異様を手なずける、アメノウズメの淫らな踊り、知られざる東京、川田順造との対話、出典、著者紹介 -
仙厓さんのことが知りたくて借りてみる。
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息子用
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2014/12/16図書館から借りてきた。
「世界における日本文化の位置」
日本文化は、東洋に対しても、西洋に対しても、一線を画しています。日本文化は東洋に社会的健康の模範を、西洋には精神的健康の模範を提供している。今度は借り手の側になったこれらの国々に、日本は教訓を与えなければならない。
「月の隠れた面」 -
美しい本。お気に入り。