怒り(上)

著者 :
  • 中央公論新社
3.75
  • (170)
  • (470)
  • (346)
  • (28)
  • (6)
本棚登録 : 2407
感想 : 319
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120045868

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 下巻にて。

  • 2016年9月

  • 八王子夫妻殺害事件の容疑者は、なぜ尾木夫妻を殺害し、犯行現場に6時間も全裸で留まっていたのか。
    そして現場に残された「怒」という文字が何を意味しているのか。

    謎を残したまま一年が過ぎ…
    千葉、東京、沖縄。それぞれの場所で、自分の過去を語りたがらない人物との出会い。関係が深まるにつれ、相手をもっと知りたくなる。

    その人を受け入れるのに過去は必要なものだろうか?

    登場人物の台詞が、全体的に作者に言わされている感あり。
    でも、泉が田中さんにコーヒーをごちそうしてもらい、母の愚痴を聞いてもらう場面はとても自然で好きです。

  • サスペンスです
    ある殺人事件のあった一年後に
    住所不定、氏名不詳の男がひょっこりと現れたところから話は始ります。


    一人は東京、もう一人は房総、そしてもう一人は沖縄の三人です。


    その三人は、自分の事を隠さなければならなかった理由が有ったのです。
    周りの人たちは住所不定、氏名不詳の男を色々と憶測をし、信じようとしますが・・・




    感想



    登場人物が多かったのですが、キャラクターがはっきりしているのですぐに慣れます。


    途中までは誰が犯人でもおかしくはないのですが。犯人は徐々に絞られてきます。



    粗筋や登場人物の設定はすごく良くて、

    特に「犯人と思しき人を信じたい、でも騙されているかも知れない」・・・

    という微妙な女心の揺れ動きが上手く書かれていました。

  • ばらばらな何かが下巻で結びつくのだろう。

  • 八王子郊外で起きた殺人事件。犯人が書いたと思われる「怒」の血文字。
    容疑者山神一也が1年経っても見つからない。
    犯人を追う刑事と山神一也と思しき人と接する人たち。
    3人の容疑者の誰が犯人なのかわからないままストリーが進んでいく。面白いけどころころ話が変わるのでわかりにくい。前半は田代哲也、大西直人、田中の紹介のような形で終わってしまった。これからに期待したい。

  • 2014.12

  • 殺人事件から1年後、正体不明の3人の男のそれぞれのエピソードが並行して進みます。単なる犯人当てミステリーと思って油断していると、純文学的冗長さにあてられます。上巻だけで疲れました。

著者プロフィール

1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業。1997年『最後の息子』で「文學界新人賞」を受賞し、デビュー。2002年『パーク・ライフ』で「芥川賞」を受賞。07年『悪人』で「毎日出版文化賞」、10年『横道世之介』で「柴田錬三郎」、19年『国宝』で「芸術選奨文部科学大臣賞」「中央公論文芸賞」を受賞する。その他著書に、『パレード』『悪人』『さよなら渓谷』『路』『怒り』『森は知っている』『太陽は動かない』『湖の女たち』等がある。

吉田修一の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×