燃える波 (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社
3.52
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感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120050947

作品紹介・あらすじ

インテリアスタイリストとして仕事をしながら、ラジオのパーソナリティーもつとめ、多忙な日々を送る帆奈美。大学同級生の夫と猫、3人での静かな暮らしは、幼馴染みのカメラマン・炯と恋に落ちたことで崩れ去る。他の男の存在に気づいた夫は、帆奈美の人格を否定する発言や行動を繰り返すようになり……。
婚外恋愛がひとりの女性にもたらした大きな変化を描く、恋愛長篇。

感想・レビュー・書評

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  • *インテリアスタイリストとして仕事をしながら、ラジオのパーソナリティーもつとめ、多忙な日々を送る帆奈美。大学同級生の夫と猫、3人での静かな暮らしは、幼馴染みのカメラマン・炯と恋に落ちたことで崩れ去る……。
    婚外恋愛がひとりの女性にもたらした大きな変化を描く、恋愛長篇*

    皆さんの評価が高くてびっくりです。もうひたすらイライラしっ放し。モラハラ夫が胸糞悪すぎるのは想定内としても、ラジオのパーソナリティーまで任されている自立した女性が何故にここまで言われっぱなしなの?しかも夫の浮気確定なのに??とハテナがいっぱい。現実から逃げてるだけで、全く戦おうとしないのも違和感。今時の、仕事持ってる42歳ってこんなもんじゃないでしょ。ラストの泥沼、その後の都合のいい展開もなんだかなあ…と白けっぱなし。澤田に至っては存在自体が希薄で軽薄で全く魅力なし。婚外恋愛とやらの艶やかさを期待していたのですが、肩透かしもいいところでした。

  • 隆一はないな。。
    読みながら腹が立って、苛々しながら読んだ笑
    終盤の2人の会話が全然成り立っていなくて、モラハラの典型ど真ん中だと思った。
    帆奈美がこの先おむすびと澤田くんと我慢したり気を遣ったりしないで幸せに暮らせますように。

  • 自分が本当に大切にしたいものは何なのか
    何が好きで何を嫌だと思うのか、
    まだ自分自身が何者かもわかっていない若い頃に出会って結婚した男女の場合、
    人として成長するにつれ、考え方に簡単に修正できないようなズレが生じてくることもあるだろう。
    主人公の帆奈美には、長年見ないふりをしてきた
    夫婦の間に生じたその溝の存在を、無視できなくなる出来事が次々と起こる。
    それは夫の不実だったり、彼女自身の恋だったりするのだが
    一番のきっかけはひとりで凛と立つ年上の美しい女優との出会いなのではなかろうか。
    あるべき女性の潔い生き方を知った時、帆奈美は自分の人生を歩き始める。
    そういう意味からも、この本は単なる不倫小説などではないと思う。

  • ライフスタイリストとして仕事も順調な帆奈美。
    家庭では、学生時代から付き合い結婚した夫と今ひとつ上手くいっていなかった。
    女優瑤子との仕事をする中で、中学時代の同級生澤田と再開する。

    少し前に読んだラヴィアンローズを思い出し、澤田もまさか?と思っていましたが、いい意味で裏切られました。
    今回の夫は、モラハラと言うよりは、プライドだけが高いダメ男。ある意味のマザコンで、帆奈美に母の代用を求めているかのようでしたね。
    彼と義母には嫌悪感しか感じられませんでした。
    この後の隆一が幸せになるのは難しいのではないかと思いますが、どうでしょうか。
    帆奈美をナミちゃんと呼ぶ澤田。
    子供の頃の呼び名とはいえ、帆奈美でナミ?の違和感は最後まで拭えませんでした。すみません…

  • 職業「ライフスタイリスト」…。
    素敵な叔母様や女優の瑤子の語る
    本物志向。

    はぁ。

    なんだかキラキラと浮世離れした世界で
    一瞬拒否反応が出たけど
    やはり村山さん、
    うまいこと描くよねー
    嫌ミスならぬ嫌ドラ。
    うへぇ、こんな旦那にこんな姑
    ないわ~と思いながら楽しく読んでしまった。

  • ライフ・スタイリストとして、仕事でも成功している42歳の帆奈美。しかし、結婚生活では夫との間に子供はおらず、決して仲がいいとは言えない。
    そんな時、中学時代の同級生・澤田と再会する。
    ちょっとした不倫が大騒ぎされる世の中で、こうした婚外恋愛に救いを求める人が多いのだろうか?
    箸休め的な感覚で、たまに恋愛小説を読んでいるが、内容が似通っていて、新鮮さがないような気がする。
    しかも、たまたま立て続けにこの作者さんの作品を読んだから、余計にそう感じるのかもしれない。
    とにかく村山作品に出て来る旦那と言う正ポジションの男は、どうしようもない奴ばかりでムカつく。その分、恋愛対象になる男を引き立てているのだから、ムカつけば、きっと作者の策略にはまっていることになるのだろう。
    でも、今回の主人公・帆奈美には共感が持てた。いつもは主人公のはっきりしない態度にもイライラすることが多いけど、最初は我慢していた帆奈美が人間として成長していく姿は読んでいて、スカッとする部分も。

  • こちらの善意や我慢に気づかずに、「俺のことをわかってくれるのはお前だけだ」とか言う描写はとてもリアリティがあった。話の通じない人、主観でしか物事を捉えられない人は本当に困る。

    水原瑤子がどこまでも素敵だった。

    各章のタイトルになっている曲(タイトルになっていない曲も含めて)を読後にネットで検索した。聞いたことがあったのは『What Makes You Beautiful』くらいで、全曲中2曲気に入った。

  • ん…

  • ライフスタイリスト 帆奈美 幼馴染みのカメラマン 澤田 愛猫

  • モラハラ夫の浮気、愛人の妊娠。
    元同級生との再会。
    設定だけだとありがちな感じだけど、なんせ文章がきれいで引き込まれた。

    ここまでひどくないんだけど、少し似た状況にあったこともあり、どうか主人公に幸せになってほしいと思いながら読んだ。

    ラジオで流す歌の紹介も良かった。
    知らない歌が多かったんだけど、ラストのfight songは知ってて、ストーリーにもぴったり!
    歌を知ってたらもっと楽しめたかな。

    まさか差し替えなんかできないといってそれっきりになったらどうしようと思ったけど、ハッピーエンドで良かった。

    作者の元旦那さんてこんな感じだったのかな?
    前にもちょっとモラハラちっくな夫が登場したことがあったと思うんだけど…
    澤田君みたいな人すごくいいなぁ。
    優しくて、まっすぐで、決めるところはちゃんと決めて。誠実さがあって。
    こういう人を書くのがうまいと思う。

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著者プロフィール

村山由佳
1964年、東京都生まれ。立教大学卒。93年『天使の卵――エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2003年『星々の舟』で直木賞を受賞。09年『ダブル・ファンタジー』で中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞、柴田錬三郎賞をトリプル受賞。『風よ あらしよ』で吉川英治文学賞受賞。著書多数。近著に『雪のなまえ』『星屑』がある。Twitter公式アカウント @yukamurayama710

「2022年 『ロマンチック・ポルノグラフィー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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