コミュニケーション技術: 実用的文章の書き方 (中公新書 807)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121008077

感想・レビュー・書評

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  • アメリカのテクニカル・コミュニケーションをベースにして記された1986年発行の本書。日本語と英語は語順などの相違はあるものの、伝わる文章、伝えるためのパラグラフ構成は共通であり、普遍的と言うことか。著者が指摘しているが、日本でこのような「技術」について学ぶ機会は、どれだけあるのだろうか。

    「ワンワード/ワンミーニング」曖昧な名詞と動詞に注意。例えば「メーターを見る」。
    「行う」は極力使わない。例えば「分析を行った」は「分析した」で十分。
    「ワンセンテンス/ワンアイディア」短い文で区切ればよい。
    「修飾する言葉と修飾される言葉が離れすぎない」
    「語句の重複を避ける」、「当店のコーヒーは炭火焼きコーヒーを使用しております。」、「お互いに相互作用を」など。
    「ワンパラグラフ/ワントピック」この本の後半部分は、パラグラフの展開方法の説明に終始している。

  • たまたま、全社研修の講師として名前が有り、講師の中で一際高い研修料金が目についた。それが、この本の著者だ。

    講師のプロフィール欄に代表著書としてあったので購入してみた。

    内容としては、わかりやすい文章の書き方のハウツー本。


    結論として、普通の理系大学を卒業できるなら読む必要はない。
    当たり前の事が、当たり前に書いてある上に読みづらい。


    一点、なるほどと思ったのは日本の英語教育で文法を偏重するあまりに文章の固まりを論理的に読み書きする訓練が足りないという点。


    ミシガン大学主催の英文試験(文法点と、文章構成点で評価。一人一人にコメント付きで採点される)
    によると、欧米の大学生は文法点の点数は低いが文章構成の点数が高く、日本の大学生は文法の点数が高いが文章構成の点数が低いそうだ。
     その結果、ここの文章はわかるが全体を通してみると良くわからない文章だという総評が多いとの事。

    この点はメールを打つときに、文法にこだわるより内容にこだわるように注意すべきだと実感した。意味が伝わらなければ読み手にとって文章情報はゼロに等しいってこと。

著者プロフィール

教育学博士。早稲田大学名誉教授。ミシガン州Ann Arbor市の名誉市民。東京大学学部・大学院非常勤講師、東京医科歯科大学講師、島根県立大学非常勤講師を歴任。現在、東京電機大学客員教授、早稲田大学・ミシガン大学テクニカル・ライティング検定試験(TEP Test)日本側委員長。日本テクニカル・コミュニケーション協会会長。日本実用英語学会会長。官公庁、日立、東芝、NEC、IBM、トヨタ、日産、ホンダ、住金、大日本印刷、サムスンなど多くの企業でEnglish Technical and Scientific Communicationおよび論理的な日本語文章作法、ビジネスEメール英語の論理構成を指導。著書に『コミュニケーション技術』(中公新書)『ビジネス文完全マスター術』(角川oneテーマ21)『賢い人の英語コミュニケーション法』(丸善出版)『ICT時代の英語コミュニケーション:基本ルール』(南雲堂)ほか多数。

「2014年 『企業で必要な英語コミュニケーション力を身につける』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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