男性の育児休業: 社員のニーズ、会社のメリット (中公新書 1738)
- 中央公論新社 (2004年3月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121017383
作品紹介・あらすじ
多くの企業では男性社員が子育てに携わることを想定してこなかった。しかし、結婚・出産後も仕事を継続する女性が増えた現在、男性も子育てに関わりたいと希望し、従来型の雇用や処遇の仕組みは新たなストレスを生む要因ともなっている。本書は、少子化対策としてのみ論じられがちな男性の育児休業を、社員が勤労意欲を高水準で維持し、能力を最大限に発揮するための選択肢の一つとして捉え、取得促進への具体案を提示する。
感想・レビュー・書評
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男性の育児休業について、適宜統計やデータを参照しながら、(当時の)現状を明らかにしている良著。制度についての比較も、まさしく参考にしたいくらい丁寧な仕事だ。簡単なことでもいかに丁寧にできるかどうか。
内容は大方、予想通りといった感じだが、男性の育休に対するポジティブなイメージは意外だった。
当時(2004年)と今で、論じられてる趣旨はほとんど変わらない。他国との比較を通して論じているからというのもあるかも知れないが、大企業は男性の育休取得が進んで、中小企業はほとんど進まないという構造は何一つ変わらないのである。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本人の意識を変えていかないとね。
職場の雰囲気=女性の育児休業より男性の育児休業に抵抗あり -
【読書その79】2004年に出版された東京大学教授の佐藤博樹教授による男性の育児休業についての著書。
本書では、なぜ男性が育児休業をとらないか、企業にとって子育てがマイナスになるのか、海外の男性の子育て支援策について紹介している。厚生労働省の委託を受けて実施された「男性の育児休業取得に関する研究」を端緒として出版されたものであり、具体的なデータも豊富であり、非常に勉強になる本。
本書の出版後、男性の育児休業をめぐる状況は大きく変化した。平成22年6月に育児・介護休業法が改正され、さらに男性の育児休業が促進される環境が整備された。最近ではイクメンプロジェクトなどにより、育児に参加する男性、イクメンに対するイメージがアップした。自分自身もイクメンを目指す男の一人である。今年4月に政府の発表では、男性の育児休業取得率は、前年度比1.25ポイント上昇の2.63%と倍増し、過去最高になった(2011年度雇用均等基本調査(厚労省))。
実は、自分自身、今年5月に子供が生まれ、育児休業を取るかどうか、仮に取る場合にはその時期をどうするかを考えている。そのヒントになるかと思って手に取った本。仮に取るとしても、妻の里帰り後の生活の精神的安定や、再就職への支援になるようなタイミングで取得できるようにしたいと考えている。自分の両親にも現在育児休業を考えていることを話をしてみたが、親の世代では、とにかく男性は仕事をして家族を養い、幼少期の育児は妻の仕事だという認識が強いようだ。でも、時代は変わってきている。本書にもあるように、男性の育児参加が社会を変えるのだと思う。 -
三葛館新書 366.32||SA
いくら政府が男性の育児休業取得を推進しても、企業や職場がその制度を理解し、積極的に取り組まなければ、実現していかないだろう。本書は男性の育児休業取得が未だ少数である状況や問題点を浮き彫りにし、企業へこの問題に取り組むための手がかりを提供し、育児休業取得促進への具体案を示している。
和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=43504 -
ゼミの本
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※ 未読です。
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これのレポートかかされました。
新書を最初から最後まで読んだのは初めてかもしれません。いつも新書はとびとびで読んでるので。
ワーカーという単語がかなりはまった。もうお腹痛くなるぐらい笑いました。ごめんなさい。