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- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121017574
作品紹介・あらすじ
十九世紀ロシアの社会と文化について何も知らない私たちに、ドストエフスキーの文学はなぜかくも強烈に響くのか。それは現代人の誰もが抱えている心の病いを描いているからではないだろうか-。本書はドストエフスキーの書簡や社会評論と文学作品とを照らし合わせながら、偉大ではあるが、壮大深遠でも観念的でもない一人の人間としてのドストエフスキー像に迫り、読む者に時代を超えて訴える作品の魅力を描く。
感想・レビュー・書評
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ドストエフスキーの作品を丁寧に読み解いたうえで、彼の病んだ精神がすべての作品に通底することを主張している。そのうえで、彼が最終的に目指すところはすべての参加者が調和した社会であるとするのが頭に残る。日本人の目指すところと近いように思われ、彼の作品が日本で読まれる理由の一つではないかと思われる。
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作中人物の思想・言葉は筆者の思想・言葉でないのは文学読解の鉄則であるが、ドストエフスキー文学にはそれが適さないらしい。
というより他の文学作品より濃く、否応なく現れてしまっている、と読み取れる。
ドストエフスキーの作品が受け入れられる理由が、現代人の抱える心の病をも描いているから、というのは疑問符だが。
個人的には、そういうことはない。
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