かたき討ち: 復讐の作法 (中公新書 1883)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121018830

感想・レビュー・書評

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  • かたき討ち(仇討)というと、「お覚悟!」と言ってハチマキ締めた女の人が短刀持って相手をブスリ。そんな時代劇のワンシーンを思い浮かべる方も多いかと思うが、同じかたき討ちにも色々な種類があるものだなとこの本を読んでわかった。
    特にかたき討ちが盛んだった江戸時代初期を主に紹介しているが、なんかもう「さし腹」という仇討方法には切腹切腹また切腹で、読んでいるこっちもお腹が痛い。
    いつの世も大切な人を無くしてしまった感情は同じなのである。しかし、討った肉親が今度は自分をかたき討ち、そしてさらに自分の肉親が相手を討つ、というように復讐の連鎖が始まってしまうのもまた「かたき討ち」。
    大変興味深かった。

  • 日本の古くからの文化として語られる敵討ち。それに関して、本当に細かい事例から書かれている一冊。
    時代劇などで知っている敵討ちと本来あったものの違いなど、細かい知的好奇心が微妙にくすぐられる。ここまで日のあたらない分野をよく研究されたと感服する一冊。

著者プロフィール

氏家 幹人(うじいえ・みきと)
1954年福島県生まれ。東京教育大学文学部卒業。歴史学者(日本近世史)。江戸時代の性、老い、家族を中心テーマに、独自の切り口で研究を続けている。著書に『大名家の秘密』(草思社)、『かたき討ち』『江戸人の老い』『江戸人の性』(いずれも草思社文庫)、『増補版 江戸藩邸物語』(角川ソフィア文庫)、『武士道とエロス』(講談社現代新書)、『江戸の少年』『増補 大江戸死体考』(いずれも平凡社ライブラリー)、『不義密通』(洋泉社MC新書)、『サムライとヤクザ』(ちくま文庫)などがある。

「2021年 『文庫 江戸時代の罪と罰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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