バルカン―「ヨーロッパの火薬庫」の歴史 (中公新書 2440)
- 中央公論新社 (2017年6月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121024404
感想・レビュー・書評
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バルカンのことをよく知らないので軽い気持ちで読みましたが、なかなかに難解な内容でした。特にオスマン帝国の影響がとても大きいことを知り、オスマンにも興味が出てきました。
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初めはよかったけど竜頭蛇尾
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20180112
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バルカン情勢について知りたい人は、必読。人種・宗教などさまざまに入り組んだ複雑な場所。
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『バルカン―「ヨーロッパの火薬庫」の歴史』というタイトルからバルカンの近現代政治史の1冊かと思い込んでいたら、とくに前半は文化史・文化人類学的な記述が意外な印象を受けました。
著者の精緻な記述により、近現代においてバルカンの人々のアイデンティティがどのように遷移していったか、また、どのような内的/外的要因によってnationalなアイデンティティが形成されていったのかをたどることができて興味深かったです。情報量が膨大すぎて一度読んだだけではまだまだ理解不足な点も多々あるので、また読み返してみたいと思います。
1点だけ気になったのはやはりタイトルでしょうか。新書とはいえ、ちょっとミスリーディングなタイトルな気がします。政治史と思って手に取った人にとっては「思っていたのとちょっと違うかな」となってしまい、nationalな問題や文化史的な側面が気になる人は「政治史の本かな」と手に取らなくなってしまいそうな感じがしてしまいました。