他人の不幸を願う人 (中公新書ラクレ)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121505286

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  • 『「他人の不幸を願う人」はどこにでもいるし、誰でもなりうる。そのターゲットにされて実際に不幸になるような事態を避けたければ、そしてあなた自身がこういう人になりたくなければ』

    他人の不幸を求める要因は羨望にある。他人の幸福が我慢できず怒りを覚え、それだけでなく自己愛や利得もからんでいる。
    少子化や格差社会、インターネットの影響など自尊心を持ちにくく欲求不満が溜まりやすい社会になって、他人の不幸を求める欲望が強くなった。
    陰湿な攻撃を受けざるを得ないことについてある程度覚悟して、できるだけ実害を受けないように観察力を養い、自らが羨望に突き動かされて他人の幸福を破壊するような人間にならないように気を付けるしかない。

著者プロフィール

1961年生まれ。大阪大学医学部卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。京都大学博士(人間・環境学)。専門は精神医学、精神分析。フランス政府給費留学生としてパリ第八大学でラカン派の精神分析を学びDEA(専門研究課程修了証書)取得。精神科医として臨床に携わりつつ、精神分析的視点から欲望の構造について研究。日生病院神経科医長、人間環境大学助教授を経て、現在、神戸親和女子大学教授。著書に『オレステス・コ
ンプレックス—青年の心の闇へ』『17歳のこころ—その闇と病理』(共にNHK出版)『分裂病の精神病理と治療7—経過と予後』(共著、星和書店)など、訳書に『フロイト&ラカン事典』(共訳、弘文堂)などがある。

「2005年 『攻撃と殺人の精神分析』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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