教師はサービス業です - 学校が変わる「苦情対応術」 (中公新書ラクレ 531)
- 中央公論新社 (2015年7月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121505316
感想・レビュー・書評
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クレーム対応のベテランの筆者が、学校、教師に対するクレームに対してどう対応するのがいいのか記した本。教師はサービス業と考えれば、そしてその道のプロだという自覚で対応すれば自ずと今までの対応と変わらざるを得ないだろう。
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タイトルを見ると教師論が書かれていると思いますが、内容は保護者対応について、です。
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百貨店お客様対応部門出身者による教員のためのクレーム対応本。
教員に不足している能力を、外部の人間が鮮やかに描き出している。
マニュアル本としては物足りないが、ロールプレイを含む研修の
回数を増やそうという提言に対しては、
積極的に取り組むべきものであると思う。
学校現場に新たな研修を受け入れる余裕がどこまであるかは
疑問符が付くけれども。 -
百貨店の「お客様相談室」などで様々な苦情・クレームに対応してきた著者による、教育現場における保護者からの苦情対応術について。保護者が苦情をわざわざ訴えてくる背景、他業界も含めた苦情の対応事例などが紹介されている。
納得できる部分が多かった。いつか先輩の先生が「初期対応を間違わなければモンスターペアレンツなんて出来ない」と言ってたが、まさに同じことが「クレーマーとは、そもそもの実態があるわけではなく、苦情を受ける側の対応力の不足から後天的に作り出される存在なのではないでしょうか」(p.39)と、第一章に書いてあった。第二章では保護者の心理について書いてあるが、もし保護者が間違っていた時でも、「学校の説明が悪かったとか、言葉足らずでしたなどと軽い謝罪をし、相手の体面を保ってあげることが肝心」(p.44)とあるが、これは本当、難しそうだ。こういうのは著者も紹介しているような「ロールプレイ」の手法で訓練することができるのだろうか。ところで、第二章だけ、途中から突然、保護者目線で、苦情を言う時のマナーやコツといった保護者へのアドバイスが紹介されだすので、ちょっと戸惑った。第三章以降、ちょっとしたノウハウが紹介されているが、目線を落として間を置くとか、「なるほど」という相槌はふさわしくない、とか、参考になった。
本当に理不尽というか無理難題のイチャモンを本格的につけてくる保護者というのにまだ出会ったことがないので、いくらポイントを押さえておけば大丈夫とは言っても、この本を読むとちょっと恐ろしい、と思ってしまった。(15/09/10) -
<目次>
はじめに
第1章 追いつめられる教師たち
第2章 保護者は苦情を”やむなく”言っている
第3章 保護者対応マニュアル「基本編」
第4章 保護者対応マニュアル「実践編」
第5章 苦情対応力の強化に「ロールプレイ」
第6章 状況別マニュアル
第7章 苦情対応の最新情報
最終章 サービス業として開きなおれ!
<内容>
デパートの苦情対応係を長年やり、現在はサービス業関係の苦情対応を指導する仕事をしている著者が、日本教育新聞に連載していた「教師」の苦情対応の仕方を述べた本。タイトルの通り、今や教師は”聖職”でなく、サービス業の一環であり、今後保護者は本当の“モンスターペアレント”化する恐れがある。それに対して、まずは各教師個人が最低限の対応力を身につけ(何よりも初期対応が大事)、管理職や教育委員会もその上の対応力をマニュアル化しておく必要がある、との説。もっともで、50代の教員の方が、若き日にまだ”聖職”だったころの対応をしてしまって、保護者の苦情に火に油を注ぎ、モンスター化してしまっている、との指摘は耳に痛い。この本を読んでもすぐに対応力は身につかないが、覚悟と準備(ロープレなど)を意識できる。 -
保護者と向かい合うとしない学校側にこそ問題があるのです。なるほど。
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2015 0717
話は最後まで聞く
沈黙も大事 -
めちゃくちゃな苦情・クレームをするモンスターペアレントの登場に、教育現場は大混乱……それって本当? 少子化時代の保護者と向き合わない教師や学校側にこそ原因が、と喝破するのがご存知「クレーム対応アドバイザー」の関根氏。この本は、教師が身に付けるべき心構えやコミュニケーションのノウハウ、ケース別苦情対応方法を徹底指導。より良い学校と保護者の関係構築を目指します。苦情に向き合えば学校は変わる!