哲学的直観 ほか (中公クラシックス W 22)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121600356

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  • 哲学的直観 ほか
    (和書)2009年06月03日 16:47
    中央公論新社 アンリ ベルクソン, Henri Bergson, 坂田 徳男, 池辺 義教, 池長 澄, 三輪 正, 飯田 照明


    ベルクソンがどういうタイプの哲学者なのかが漸く何となく分かったように感じる。文章も読み易いし明快でもある。

    柄谷行人がサイバネティクスについて批判していたものが当て嵌まるように感じる。哲学と生命神秘主義的見方を組み合わせているようにも感じる。

    こういうタイプの哲学者なんだな。よく分からなかったけど読んで良かった。

  • ベルクソンはあまり読まれていないらしいのだけど、直観について読みたいと思ってました。そのなかでもとくに訳が読みやすそうな本書を選択。
    直観とはなにかというあたりを探る哲学(というか科学)が少ないのはなぜかもよくわかってよかった。

    『哲学的直観』は1911年の講演をもとにして直観という「仕組み」について主張しているのだけど、なぜ直観は説明できないのかというあたりが中心で先週に読んだ量子力学と同じような内容でちょっと面食らってしまった。言葉で言い表せないのだから量子力学も形而上学に近いのかも。

    後半は心身問題の3篇。習慣の変更可能性についての捉え方とか内観法の有効性とかの主張は読んでておもしろい。

  • 世界は流れるメロディーのようなものである。と書いてある。
    また、現在はなく過去か未来しかない。ともある。

    「時間」があらゆるものに生き生きとしたリアリティーを与え、その時間の実体は「過去」で、過去は「純粋記憶」と呼ばれる太古の昔からひとつながりのもの。

    未来は過去をすべて引き受けると同時に、過去を断ち切ってなされる「跳躍」によって与えられ、それは予見不可能なもの。しかし、だからこそ…それはあらゆる可能性となる。

    そうだとすれば未来は僕によって選択されている…
    だって、跳躍するのは僕なのだから。

    科学は生活の利便にのみ向けられせいぜい快楽しか与えてくれないが、逆の方向に思考する哲学はすでにわたしたちに歓喜を与えてくれているらしい。
    もしかしたら…お笑い芸人の方々は哲学者なのかもしれない。

    僕も哲学したいと思った。面白い人になりたい!
    そのためには日々の修練が必要だ。

    あと勇気も…だって、飛ばなきゃいけないんだもの。


    Mahalo

  • 哲学書でも読もうか月間。

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著者プロフィール

1859-1941。パリ生まれ。フランスの哲学者。コラージュ・ド・フランス教授(1900)。アカデミー・フランセーズ会員(1914)。ノーベル文学賞(1927)。主著に『意識に直接与えられたものについての試論』(1889)、『物質と記憶』(1896)、『創造的進化』(1907)、『道徳と宗教の二源泉』(1932)など。

「2012年 『ベルクソン書簡集 Ⅰ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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