- Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121804815
感想・レビュー・書評
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"無意識" ってすごく不思議だと思いませんか。「気づいたらやってた」「そんなつもりじゃなかった」みたいなことって私はすごくあって。自分の意識が向かない未知の領域に、常々恐怖に似た感情を抱いてました。
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オンライン社会の今、個人が「意識」できる領域は、ますます小さくなっていて。少しでも無意識領域への働きかけができたら、最強だな!と思っていました(そう、映画「鬼滅の刃」のように…)。
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本書によると、物質にエネルギーがあるように、心にもエネルギーがあるらしく。なにやら、無意識に働きかけるには、そのエネルギーコントロール(ユング的には夢分析)が鍵となるようなのです!「引き寄せの法則」が一時話題になったように、占いも潜在意識に働きかけるからいいんだよね。あ、今エネルギーが退行してるな〜前向きだな〜なんて意識しながら、少しでも自分の無意識領域を認知できるようになればいいな。とりあえず、明日から見た夢をメモしまーす!
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追伸
読むのにものすごいエネルギーを費やす本だったので、要注意です!笑
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#無意識 #鬼滅の刃 #無意識領域 #深層心理 #心理学 #ユング #フロイト #無意識の構造 #57刷 #河合隼雄詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ヒステリーとは心理的な問題が身体的な症状に転化されたもの
トラウマと抑圧
こだわりを持つ時、人は意識の円滑さを失う
エディプスコンプレックス→父を殺し母を愛そうとする心理
器官劣等
カインコンプレックス→兄弟間の競争意識
メサイヤコンプレックス→自分の劣等感から抜け出すために親切の押し売りをする
普遍的無意識と個人的無意識
イメージやシンボルは自分たちの考えを具現化したもの
リビドー→心的エネルギーは性的エネルギーに還元されること
創造的退行
劣等感と向き合うことが大切
夢は、現状をはっきりさせた上で分析を行う
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"意識と無意識。無意識の構造を探るため、夢の分析をしたり心理療法で心の奥深くを探ったりしてきた人がいた。フロイトさんやユングさん。
彼らの研究を平易に我々日本人向けに解説して下さった本。" -
私はそろそろ、社会の中で闘っていくためのモデルとなる父親像を求める時期に入っている、ようだ。なのかな。
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ユングが深いのか、著者が深いのか。人間や自分自身をよりよく理解するための無意識の構造について、興味がつきない。無意識を理解するには、個人個人の心の構造だけでなく、社会や文化の知識や洞察も不可欠。文学作品や神話もとりあげつつ、人の心や世界の捉え方の不思議に迫る。難解な箇所も多く、いずれ再読したい。
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ユング心理学の大家である河合隼雄先生の本です。人間の精神構造についてユング心理学の概念を用いて説明しています。男性の女性性を表すアニマ、逆に女性の男性性を表すアニムスといった概念で個人内の葛藤を分析する方法論は自然科学好きな僕にとって異文化で面白いと思いました。他にもユング心理学は神話と結びつきが強く、シナリオライティングの本で見た元型(アーキタイプ)という概念がユング心理学由来であることを知ったのも収穫でした。もうひとつ実に面白いと思ったのが共時性という考え方です。自然科学では事象発生を因果律という規則の下で分析しますが、共時性は個々の事象の連鎖という線形な見方をやめて世界の全体性、統合性を軸に分析します。これは新しい世界解釈のフレームワークだと思いました。天才的な物理学者パウリがこれについてユングと共著で本を書いたのも興味深いです。
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私たちは何かの行為をしたあとで「われ知らずにしてしまった」ということがある。無意識の世界とは何なのか。ユング派の心理療法家として知られる著者は、種々の症例や夢の具体例を取り上げながらこの不思議な心の深層を解明する。また、無意識のなかで、男性・女性によって異性像がどうイメージされ、生活行動にどう現れるのか、心のエネルギーの退行がマザー・コンプレックスに根ざす例なども含めて鋭くメスを入れる。