寂聴般若心経: 生きるとは (中公文庫 せ 1-6)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122018433

感想・レビュー・書評

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  • 般若心経、仏教についてとてもわかりやすく書かれた一冊です。
    般若心経というものは、「人はなぜ苦しむのか」ということについて、思ったより論理的に説明しているなという印象です。

    本の構成ですが、「般若心経法話」と「『般若心経』について」の2つに分かれます(前者がページ数の多くを占めますが)。法話の部分は著者自身のエピソードなども絡めて語り調子で柔らかく書かれており、楽に読めます。まずこの部分で般若心経全体をざっくりと解説してから、改めて最後におさらいをする形になっています。この構成のおかげで、予備知識なしでも楽しく読めました。

  • 色即是空を知りたくて。期待通りの内容でわかりやすく面白く読めた。般若心経は奥が深い。

  • 般若心経中心ですが、仏教全般について解りやすく書かれた本です。

    法話の内容を本にしているので、著者自身の話しもたくさんあり、興味深く読みました。

    仏教の考え方って素敵だな、と思いました。

  • 語り口調で書かれた入門書ですが、仏教を知るためだけでなく
    生き方の指針として、大変な名著だと思いました。
    感激しました。

  • 読みやすい
    仏教の基本がわかる

  • 今から二十年前、縁があって読んだのですが、その頃読み漁った般若心経の解説書で一番分かりやすかった本でした

  • 仏教について、お釈迦さまの教え『摩訶般若波羅蜜多心経』についての入門編だと思われる本。<br>
    寂聴さんのこれまでの法話を本にまとめられたそうで、本文は終始語り口調な感じで書かれていてとてもわかりやすい。<br>
    <br>
    『向こう岸へ渡るための、いちばん大切な偉大なる智慧(ちえ)のお経』の内容を『般若心経』本文に沿って説明してある。
    本文は、『舎利子』というお釈迦さまの十大弟子のひとりで、その弟子に向かって唱えられた言葉があとあとずっと続くことになります。<br>
    全ては『空(くう)』であるということをずっと説いてあるんですね。
    空になりなさい。ものごとにとらわれず、執着を捨てるということ。
    最初から『無い』から、ものごとにとらわれることはないんですね。<br>
    人間が幸せになるというのは、結局のところ自由になって、心のこだわりを持たなくなって(空になって)何ものも恐れなくなること。<br>
    <br>
    だけど、そんなことわかっちゃいるけどなかなかそうは出来ないじゃないか。。と思うのだが、寂長さんは、そういうもんだと思ってくださいと。<br>
    そしてクヨクヨしたときは、自分自身を見つめる。
    『今、こだわっているな…』とこういうことを思い出す。<br>

    『諸行無常』、すべてのものは移ろう。永遠は無い。
    今日は元気だと思ったって、明日のことはわからない。<br>
    今どんなに美しい娘でも、やがて必ず年を取り、皺くちゃのおばあさんになり、ついには死ぬんだということを直視せよというんです。
    満開の桜も必ず散ってしまうように…。
    だから、現実逃避して『夢想』も時にはむなしい。<br>
    だからそういう妄想は捨てなさいと(><) ←なんか。。こういうことが、ある意味生きがい(?)な私にはキツイ宣告(笑)<br>
    ものごとを正しく見る。。というのは、『八正道』に通じる。
    砂漠の蜃気楼は、やはり蜃気楼に過ぎないんですね;;<br>
    『あるがままでいいじゃありませんか。。。』と寂聴さんは仰り、ある意味納得もしてみる。。<br>
    <br>
    この本を読み終わった後、気持ちが楽になったような?よく解らなくなったような??<br>
    執着は捨てるけど、人間は目標をもって向上していくものだと思うから、そうやって今の文明社会をつくり、また成り立ってきたわけだから。<br>
    核のように、少しずつ間違った方向へ行ってしまった文明もあるんですが(><)
    <br>
    考えれば考えるほどに『空(くう)になる』ということがわからなくなって。
    考えなければいいのですけど(笑)あるがままに…。。<br>
    <br>
    こう見えても私、色々悩んだり凹んだりもするから、こういう時は『般若心経』を唱えて、ただそれだけに徹して一瞬でも心を『空』にしようかな。。。とも思った。
    なんだか、すごく近くに祖母がいるのかな。。?なんて思ったりした。<br>
    この本の出会いも昔・昔の祖母のお蔭なのかな?と。<br>
    <br>
    何かあるたびに、あの時こうだったからこうなってしまった;;とか、
    あの時自分がこういう状態だったから…と、とても否定的に考える自分がいたりして。<br>
    だけど、今の自分は、過去のいろんなことがあったからこそ今こんな出会いが出来たり、今こんなふうに考えられたり思えたりするんだ。。。ということを思い直した日々でもあった。<br>
    <br>
    それから…。『季節の行事は、一つ一つ人生の節目。だらだらと365日を生きていたら、過ぎたことは忘れてしまうんですね。だから、節目節目に自分の人生を振り返る。』と。<br>
    日々の節目、人生の節目を大切に。。。忘れないようにしたいなぁと思う。<br>
    そのために日記やブログに書いて残しておこう♪と思ったのでありました。

  • 般若心経を実に分かりやすく訳していると感じた。著者の体験をもとに。

    他者のいわゆる宗教家の同類のを数冊読んだが比にならず。

  • 般若心経を寂聴さんの世間話を交えながら分かりやすく解説してあって、仏教に親近感がもてます。

  • 寂聴さんは本当に話がうまい!とっても面白くわかりやすく般若心境の意味が書かれていてとてもためになった。意外と気楽によめる仏教本です。

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著者プロフィール

1922年、徳島県生まれ。東京女子大学卒業。63年『夏の終り』で女流文学賞、92年『花に問え』で谷崎純一郎賞、11年『風景』で泉鏡花賞を受賞。2006年、文化勲章を受章。2021年11月、逝去。

「2022年 『瀬戸内寂聴 初期自選エッセイ 美麗ケース入りセット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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