- Amazon.co.jp ・本 (399ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122021273
感想・レビュー・書評
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本書は、著者の柘植氏が自身の経験を交え、凡そ軍事戦術を体系的に分類し、一般人にも分かりやすく解説したものである。もちろん、戦争の記録として読むことも出来る。過去の戦いにおける成功と失敗を例示しながら、戦場指揮官が絶えず変化する戦況に応じ的確な対応をできたか、そして結論としてどのようになったかを読み知ることができる。さらにビジネスもしくはマーケティングの書として読むことも十分可能である。本書には、相手を研究し、情報を十分に集めて戦場に臨み、初めて勝利出来ることが記載されている。マーケティングの出自から考えれば単純なアナロジーだが著者の指摘はときに鳩尾を的確に突く。しかも、現場の指揮官の書なので部課長クラスの戦術の書として、孫氏のように読むのに適しているように思う。
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1994年に書き下ろされた本書。ベルリンの壁は崩壊、ソ連邦崩壊など、東西冷戦という均衡が破れた直後に執筆されてることもあり、フランス外人部隊にも在籍したこともある著者は、まだ緊張感を漂わせている。よって、イデオロギーという側面では完全にずれているが、対ゲリラ戦闘に関する記述は、2013年のアルジェリアで起きた人質死亡事件を先取りしているかのような内容である。20年前に世に出た本書が教えてくれるのは、地域紛争が激化した60年代から、アメリカをはじめてする諸国は対ゲリラ作戦を繰り返しており、民間人が危機に晒される事態を想定できているということだ。そう思うと、日本人はやっぱり平和ボケしている。海外に行くのはリスクを背負い込むことを意味するのだ
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4122021278 389p 1994・8・10 ?
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陸戦主体であるが、軍事の入門書としてはわかり易く良いのではないかと思われる。