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- Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122029859
感想・レビュー・書評
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ベテラン・エッセイストが、物書きとしての歩みを綴った自伝的エッセイである。上品なユーモアを漂わせた文章の読みやすさはさすが。
「ライティング・ビジネスの経済的側面についてもできるだけ情報を提供しようとするものである」から、ライターもしくは志望者にとっても大いに参考になる。
たとえば、「原稿料の研究」「取材と必要経費」「印税とは」などというエッセイもある。
何度もうなずきながら読んだ。とくに、次のような記述はまったくそのとおりだと思う。
《私はフリーでいることの最大のメリットは、
「いつでも喧嘩をしてやめられる」
ことだと考えていた。気に入らないことがあれば蹴とばして、啖呵を切ってやめてやる。そのときに、出かかった言葉を呑み込んでしまうのは単なる下請けである。フリーではない。フリーの自由とは、私見によれば、“いやならいつでもやめられる自由”なのだ》91ページ
本書は、エッセイストとしてのサクセス・ストーリーでもある(ただし、自慢話的なイヤらしさはない)。
「エッセイスト」という肩書きの持つ優雅な響きとは裏腹に、人気エッセイストとしてやっていくためにはビジネスマン的資質にも恵まれていなければならないことが、よくわかる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
軽妙洒脱。