- Amazon.co.jp ・本 (146ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122032071
感想・レビュー・書評
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20221129
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吉本ばななの小説のなかではそれほど突飛な設定ではないので読みやすいかな。
『庭がなくたって、みんなプランターで小さな自然を産み出している。ごちゃごちゃとあたたかく暮らしている。四季があるこの島で、単なる生活を芸術にまで持っていった、アジアのはじっこの日本人だよ。 この、虫の声でさえ泣けてくるような、かすかな心の揺れ。万物に音楽を聴き取る耳。ほんの小さいところをじっと見つめて、その中から美の配列や宇宙の秘密や、神の意志まで想像してしまう感受性。かげろうみたいにはかない生命の繊細な息吹きが、空気にみずみずしく含まれている。』
2022-57 -
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途中まで退屈と思ったけどハチと別れてからの描写が美しく切なかった。
若いっていいな、失恋した時に読みたい。 -
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物の見納め方、
捉え方、今の時代には少ないと思います。
少し"危ない"設定だと思いますが…。
図書館で借りたのですが、、、買おうかな。
描写が儚くて、素敵です。 -
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2021.5.5
マオとハチの最後の旅行のバスの中での感情
言葉、表現が素敵。
素敵な話の完結の仕方、前向きに進んでゆく終わり方で良かったという風に感想を終わらせるつもりはないけれど、二人がそれぞれに感じている別の道へ進まなければならない現実を受け入れている姿や、二人で過ごした期間のハチとマオの関係性が素敵だな思った。
運命には抗えない
運命っていうのは、そうと決まっていると言ってしまえば大袈裟だし、嘘みたいだけど、当人がなんとなく感じる、"そうではない道"、"進んでいく方向"みたいなのはある気がするし、自分のそれに進まないで別の人の道について行っても良い事は起きないような気がする、、、、と話を分かったような分からないような。
「嫌いな人がいたら、好きになるところまで離れればいいのよ」「青い空の上から見てるみたいに。光や雲がきれいだと、その人もきれいに見えて、風がいい感じだと、許すでしょ?まあまあ好きに思えるでしょ?」
「失恋したのに無理に元気を出そうとするのは、まだ青いバナナをレンジに入れて黄色くしようとするようなもの」 -
私が生きてきた環境とは全然違うのにところどころ共感してしまう。
嫌いな人は好きになる程離れれば良い とか
言葉選びが綺麗でずっと詩集を読んでいるかのような小説だった。 -
出逢うも運命、別れるも運命
人生には抗えない流れがある
なにかを得て、なにかを失い
それでも光に向かってゆく
ひとつの恋の終わり。そして始まり。