冬のオペラ (中公文庫)

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著者 : 北村薫
  • 中央公論新社 (2000年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122035928

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冬のオペラ (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 初めて読んだ北村薫氏の作品がこれでした。あとでミステリマニアの友人に「冬のオペラから入るのは珍しいんじゃないか」とつっこまれましたが、その後色々読み漁った事を考えると、肌には合ったようです。

    なるべくしてなった名探偵とよく出来た書記という取り合わせ、という北村氏にとっては安定感抜群の登場人物と、複数の挿話にまたがり流れる穏やかな通奏低音。どこまでも上質な文章。確かに北村作品の良さがぎゅっと詰まった作品です。

    それにしても登場人物の生々しさというか、いやらしさというか…依頼人と名探偵をくっつけようとしたあゆみサンがいっそ痛々しいです。ある意味彼女の成長物語でもあるわけで、シリーズ化すれば「円紫師匠と私」シリーズのような深みが出てくると期待されるのですが。続編、出ないものでしょうか。

  • 今更のように読んでいなかったこの作品を読んでみた.もう20年も前の作品で,ちょうど「円紫師匠と私」と「覆面作家」の間くらいのテイスト.希薄なようで深いようにも感じる人間関係,厳しい現実をやさしく美しい言葉で書いているのは変わらず.続編がなかったのは今一つ受け入れられなかったのだろうか.個人的には読んでみたいのだけど.

  • ミステリーらしくないミステリーと言ってしまっては作者に失礼であろうか?それでも、この柔らかな文体といい全編を通して流れてくる優しさは非常に心地よい読了感がある。
    主人公の姫宮あゆみは、可愛らしい女性である。未成年なのに飲酒!は今なら許されない風潮ではあるが、当時は寛大であったのだろう。はにかみながらビールを飲んでいる姿を想像できてしまう。
    そんな彼女が就職先の不動産事務所の上に引っ越してきた名探偵、巫弓彦と二人三脚で事件を解決していく様は非常に愉しげである。
    神秘のベールに包まれた名探偵――難事件を解決したから名探偵ではない。名探偵と自己申告しているから名探偵なのである。まさに、一部の自己申告αブロガーとかそんな胡散臭さを髣髴させる彼は、事件が発生するたびに頭脳プレーで事件を解決していく。
    形式としては安楽椅子パターンだが、巫の神秘性とワトスン役を買って出たあゆみのキャラクター性がマッチして痛快劇になっている。ラストの椿姫は悲しく、せつなくもあるが、それでも何処かしら救いが残されている。そんな風に感じられるのである。

  • 名探偵にしてフリーターとして生計を立てている巫弓彦と、記録係を勤める私が遭遇した3つの事件について。

    産業スパイについての『三角の水』、盗まれた蘭を取り返す『蘭と韋駄天』は日常の謎に近い身近な事件。
    表題作『冬のオペラ』は殺人現場に残されたダイイングメッセージの謎を解く。

    イメージする北村薫の世界。
    二十年近く前の作品だけど文章も綺麗だし流れるよう。
    ただ最初の二作が、最終話の前座としても、事件・犯人共に卑俗で情緒がない。
    『冬のオペラ』も重みが足りず、全体として薄い感じがした。
    最後の数ページのためだけに存在している作品というのも悪くないけれど、謎の部分以外がいいというのもミステリとしてどうだろう。
    塩気が足りない感じ。

  • 名探偵・巫(かんなぎ)弓彦と姫宮あゆみ、この二人のキャラクターをベースに展開する謎解き。スマートな展開。

  • 名探偵 巫弓彦 と 姫宮あゆみの短編3編。
    北村さんの作品には珍しい、殺人事件の起こる表題作。

  • 短編と中編から成る一冊。京都が舞台の美しく悲しいオペラ作品をみるかのようなミステリー作品でした。

  • 叔父の不動産事務をし働く姫宮あゆみは同じビルに入った名探偵事務所の記録係を申し出る。
    「三角の水」同僚佐藤の妹が大学院で企業に研究情報を漏らしていると嫌疑がかかる。
    「蘭と韋駄天」春蘭という変わり咲する珍しい蘭を手に入れたのに盗まれた、犯人はあの人に決まっているのにアリバイがある?
    「冬のオペラ」あゆみは叔父にボーナスがてら京都旅行をプレゼントされる。そこで椿と再会するが、椿の務める大学の教授が殺される事件が起こる。

    どちらかというと人情もの? 温かい。
    しかしこの作者二十歳前後の女の子とおっさんという組み合わせしか書かんのか

  • 探偵と主人公の女の人は好きだった。
    推理も楽しかった。
    読みやすかったのも意外だった。
    面白かった。かな。

  • 北村薫は『時と人 三部作』が好きなんですが、これは読むのちょっとタルかったです。登場人物に魅力がないため、3話目の中編で50ページ読み進めるまで事件が起きないのはツラかった。ミステリ部分もあまり興味をひかれなかった。
    書かれた時期も1993年と大分前だ。小説からは、まだ日本は現代のような閉塞感がなくノンビリしていた空気が感じられる。その空気と相まって語り口が古臭く感じてしまったのだ。

  • 三角の水/蘭と韋駄天/冬のオペラ

  • 名探偵とは「なる」ものではなく、存在であり意思である。

    榎木津とかマルタ・サギーみたいな感じか。

  • 8月22日読了。「このミステリーがすごい!」1994年度の第6位の作品。自ら「名探偵」を名乗りバイトで生活費を稼ぐ奇妙なビル同居人に興味を持ち、ワトソン係を買って出た不動産事務員の女子/主人公。2本の短編と、表題作の中篇を含む。短編は著者得意の「日常の謎」、表題作にて殺人事件を解決するが序盤で名探偵が現代に生きる意義/その不自由さ、彼の手腕を印象付けた上で本題の「事件」に入る、という構成は面白い。名探偵と同じかそれ以上に、「女性」というのも現代では生きにくいものなのか・・・。京都の旅の繊細な描写など、著者が男性とは信じられないな〜

  • 19<br />28<br />256<br />264<br />305<br />309

  • 北村薫氏の第1作目となる作品。この当時、北村氏は覆面作家であり、性別・生年月日・その他の情報は一切どの雑誌にも掲載される事はなかった作家であった。そんな北村氏が書いた冬のオペラは、やはりどこか柔らかく、でも哀愁の漂う作風の物語である。以前に読んだ3冊の覆面作家シリーズも同じような感じをうけたが、こちらは哀愁という部分において一歩上をいく作品だと思う。北村作品はこの不思議なバランスのうえに成り立つ作品。他のも読んでみたいと思っている。

  • 2003年9月29日読了

  • 名探偵さんの事件が3つ。ちょっと新しいキャラクターかも。他の本でも北村薫さんの文章は易しいけれど詩的、知的。そして主人公の女性に透明感があります。時にこちらの知性がついていけなくなるけれど、この世界は好きです。

  • 名探偵巫弓彦が活躍するシリーズ

  • うーん・・・
    あんまりかなぁ。

  • 自ら「名探偵」を名乗る探偵と、同じビルで仕事をしていたのが縁で知り合った主人公。ホームズとワトソンのような2人が出会う哀しい事件。3つの事件が登場する連作短編です。

  • 京都の情景に趣を感じる。

  • 名探偵巫弓彦とあゆみが出会った3つの事件。
    「三角の水」
    「蘭と韋駄天」
    「冬のオペラ」
    どれも面白い。

  • なんか、どの事件も後味がすっきりしない事件ばかり。寛永寺から見た国立博物館は近かったので見に行きました。

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