これは王国のかぎ (中公文庫 お 65-9)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 1672
感想 : 203
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122048119

感想・レビュー・書評

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  • 樹上のゆりかご、と読む順番が逆になってしまったが、十分面白かった。

  • 解説にある通り、思春期の少女の心が詰め込まれている。
    なので、おっさんが読んでも色々心情が?なところはあるが、少女の目から見たアラビアンナイトを味わえて面白かった。

  • 現実世界で失恋した女子中学生のひろみは、突如アラビアンナイトの世界に入りこんでしまいます。それもなぜかジン(魔神族)として!
    驚きと戸惑いの中、砂漠で出会った謎の青年ハールーンに拾われるひろみ……名前を新しく“ジャニ”として、彼女の冒険譚が幕を開けます。

    煌びやかな世界で、出会う人々と巻き起こる事件が相まって、始終わくわくとどきどきでいっぱいです。異世界を旅するって、ファンタジー好きならやっぱり一度は体験してみたいですよね。いいなあ、私も学生の頃にこんな体験をしてみたかったなあ、と思わずにはいられませんでした。あと、もっと小さい頃に読んでいたなら、私は間違いなくハールーンに初恋を奪われていたことでしょう。

    アラビアンナイトと言えば、千夜一夜物語。物語の終盤でシェヘラザードが登場します。彼女の言葉が、タイトルにある「王国のかぎ」とは何なのかを考えさせてくれます。わかりやすい結末ではないだけに、時間を置いて、また読んでみるつもりです。

    図書館スタッフ(学園前):けんじ

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    帝塚山大学図書館OPAC
    http://lib.tezukayama-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=1&category-mgz=1&materialid=2410005287

  • 失恋した女子高生がアラビアンナイトの世界に入り込み、王位継承のゴタゴタ荷物に巻き込まれてしまう冒険ファンタジー。大人も楽しめる児童書といった趣。勾玉シリーズと比べると軽めの仕上がり。

  • アランビアンナイトの世界でジン(魔神族)になっちゃう現代の女の子のお話。

    女の子のくだけた一人称語りだったから最初どうかなと思ったけど、それがまたよかったところも。失恋からはじまるしすぐ好きな人できるし、恋愛色強いかと思いきや主人公に関してはそうでもない。王国のなかのお話は裏切らない展開でさくさく進んでいく。終わり方もわりと好き。

    「内」と「外」、お話の中のお話、これは王国のかぎ。

  • 荻原作品で一番好き。

  • 正直そこまで期待してなかった本作。
    予想を裏切り読みやすくて一気に読んでしまった。
    主人公がこの手の物語あるような正義感が強く頭でっかちな子で鼻持ちならない子ではなかったのが、また良かった。良い話を読んだなー。

  • 上田ヒロミ。15歳。片思いだった彼と親友がつきあいだし、失恋したて。傷ついて、自分をもやめたい、と思ったヒロミは、いつの間にか、訳がわからないことに、ターバンを巻いた青年・ハールーンに引っ張られて、アラビアンナイトのような世界に来てしまった。しかも、ヒロミは、人間ではなく、魔神族(ジン)だったのだ。

    ハールーンと旅しながらも、魔神族初心者のヒロミは、、姿を消したり、飛んだり、物を出したり、物にのりうつったり・・・ジンっぽことをいろいろ出来るようになっていった。ハールーンは、ジンであるヒロミと旅をしていても恐れず、陽気で、自分の力を試す自由な旅をしていた。

    しかし、ハールーンはある国の王子であった。自分がいれば、後継者争いが起きそうな国を一人で出た王子は、次期国王をして擁立したいお付き合いの者たちや、反対派の暗殺者たちに追われる身でもあったのだ。

    ヒロミはこの世界で、ハールーンを助け、自分ももとの世界に戻れるのか?

    アラビアンナイトも一緒におオススメしたい。

  • 学級文庫用に購入。
    荻原規子さんというと、勾玉シリーズが思い浮かびますが、アラビアンナイトの世界でも上手ですね。

    15歳の女の子が異世界に迷い込む。

    これだけならよくある話!もう掃いて捨てるほど。

    しかし、みずみずしい感性で描かれてるので面白いです。

    ただ、歳をとりすぎたかやや入り込めませんでした。
    ハールーンもラシッドも典型的すぎる・・・。

  • 荻原さんの作品は勾玉シリーズしか読んだことがなかったから、現代の女の子が主人公の話は新鮮だった。
    突然異世界に飛ばされながらも自分の使命を果たすひろみはかっこいいな。ハールーンは菅流みたいだった。
    アラビアンナイトのような世界はアラジンやドラビアンナイトを思い出した。この時代の物語もいつか読んでみようかな。

著者プロフィール

荻原規子・東京生まれ。早稲田大学卒。『空色勾玉』でデビュー。以来、ファンタジー作家として活躍。2006年『風神秘抄』(徳間書店)で小学館児童出版文化賞、産経児童出版文化賞(JR賞)、日本児童文学者協会賞を受賞。著作に「西の良き魔女」シリーズ、「RDGレッドデータガール」シリーズ(KADOKAWA)『あまねく神竜住まう国』(徳間書店)「荻原規子の源氏物語」完訳シリーズ(理論社)、他多数。

「2021年 『エチュード春一番 第三曲 幻想組曲 [狼]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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