「裏窓」殺人事件 (中公文庫 い 74-11 警視庁捜査一課・貴島柊志)
- 中央公論新社 (2011年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122054370
感想・レビュー・書評
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貴島刑事もの2作目。
彼の過去も少しずつ明らかになっていく。
事件は、タイトル通り、映画「裏窓」のような目撃が
重要なポイントになっている。
少女が見たものと、その後の女子大生殺人事件の
関係は?
ホラー的な描写がありつつ、事件の謎は現実的に解決
されるというのがいい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
このシリーズ大好き❤
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【怪奇と本格派を合わせて見た】みたいな…今邑彩のオハコですね。
怖いけど計算された怖さ。まとまった美しい様式的な怖さ。
さー!パキパキ物語をうめてっちゃうよ!というような、職人靈を感じてしまう。
つまり、安心の信頼ホラー。
中身に触れると、外国で手に入れた不気味な絵があり、それが飾られたマンションの部屋の住人が転落死する。それは連続女学生殺人事件の先触れだったというもの。
主人公は貴島刑事(今回彼が母親似であること、父は本当は彼女こそ連れ出したかったのだという回想あり。でも自分に似ているからかーちゃんを美人ってどういう)で彼の視点からと、[目撃者]である純子の側から事件は展開して行く。
この純子という少女は両親と下半身の自由を事故によって奪われ、兄と家政婦の介護によって生活している。自由を奪われた彼女の楽しみは向かいのマンションの部屋を双眼鏡で覗くこと。
つまり「裏窓」である。
もうどうなるか想像がつく。
それでも、彼女が狙われるシーンではきたー!と興奮する。
セオリーそのままに狂気の人間登場はきっちりホラーにやってます。 -
レビューではいまいちみたいだけど、私的には面白かった!
貴島シリーズ3冊目だったけど(4作目を先に読んでます)、その中では一番好き。
まさかあの元刑事が殺人に関わっていたとは!?人柄もキャラも良い人で、今後のシリーズでも出てきたら良いな、と思っていたのに…。
まさかのどんでん返しに、驚きよりもショックな気持ちが大きかった。
いまむらさん、こんな人まで犯人にしちゃうの!と。
まぁ、とにかく良かった。
久しぶりの★5つ。
いまむらさんは、伏線が分かりやすく読みやすい。 -
再読。ヒッチコックの「裏窓」をモチーフとしながら描かれるミステリ。
謎解きの面白さもさながら、迫りくる犯人のサスペンス感は圧巻。まさしく「裏窓」だなあ。そして一通りの謎が解かれて事件が解決したかに思えた後の、あの真相。さらにホラー風味を残した結末まで、とことん好みの一作です。 -
シリーズ第1弾はずっと前に読んで記憶が薄いが、たしかオカルトちっくだけど実はちゃんと現実に即した事件、みたいな話だったと思う。
今回もそうだと思っていたので、なんだか霊的な感じがするけど実際にはちゃんと説明のつくトリックがあるはずと思いつつ読んだモノの、やっぱわかんなかった。それだけに答えが知りたくてどんどん読み進んでしまった。あ~おもしろかった。
最後の最後に付け足し的なエピソードが入っているのも嫌いじゃない、っていうか好きだ。 -
ミステリーなのか、ホラーなのか、サスペンスなのか…。
エピローグまでで括るなら、かなりすっきりしたサスペンスだとおもった。
エピローグをいれるとまた話は違ってくる。
エピローグの意図が未だ読み取れません…。
正解なんて、ないのだろうけど。 -
自殺と見えた密室からの女性の墜落死。向かいのマンションに住む少女は、犯行時刻の部屋に男を目撃していた。少女に迫る、犯人の魔の手…また、同時刻に別の場所で起こった殴殺事件も同一人物の犯行とみられ――。衝撃の密室トリックに貴島刑事が挑む!(紹介文参照)
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怖かったの一言。そして結末が「この犯人ではありえないだろ」と思っていたまさにその人だったので本当に吃驚した。確かに最後のエピローグは要らない気もしたが…(笑)
ヒッチコックの裏窓を見ていただけあって固定概念が先立ち、推理する目(まぁもともとそんなものないけど)を曇らせられたなぁとただただ感服。前回の貴島シリーズが少し残念だったので、今回はすごく満足。長編の中では1・2を争うくらい好きなトリックと犯人(?)、ストーリーかもしれないです。