兵器と戦術の世界史 (中公文庫 か 80-1)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 282
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122058576

作品紹介・あらすじ

古代ギリシア・ローマからナポレオン戦争、日露戦争、二度の大戦を経てベトナム戦争、中東戦争に至るまで、古今東西の陸上戦の勝敗を決めた「兵器と戦術」の役割と、小銃・砲兵・装甲へと主役が移り変わったことによる戦闘のあり方の変遷を、豊富な図解・注解と詳細なデータにより検証する名著を初文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 戦記ではなく、世界史上の会戦における装備と部隊編成、戦闘の結果についての註解という感じ。

    「失敗の本質」のような指揮官の意思決定プロセスについてはほとんど触れられておらず、作戦や戦術の記述もないため、正直面白い本ではない。

    彼我の戦力、戦果/損害や弾薬消費量等の数字については詳しく記述されているため、数字を元に頭の中で戦場の様子を再現できるくらいのマニアにはたまらないかも。

  • 古代から中東戦争までの戦術の変化。元寇から太平洋戦争まで、日本の関わった戦争も対象。
    歴史に学ぶことがいかに難しいかを痛感する。特に勝った側は、その戦争の戦術を絶対視する傾向が強い。
    また、特に近時の戦争では、経過と共に戦術が変化して行き、それに乗り遅れるて破れる事例が多い。
    考えさせられるところが多い。
    陸自幹部学校の記事であるため、定義なく専門略称が使われ、その解説が不足しているのが難。

  • 陸戦主体。近年の戦争である第2次大戦のヨーロッパ戦線と太平洋戦線にもそれぞれ章が割り当てられているので、Wotや艦これが好きな人も楽しめる。

  • 兵器の変遷から見た世界史。といっても筆者が陸軍士官学校〜陸上自衛隊という経歴のため、内容はほぼ陸上戦に限られる。古代ローマの槍や弓にはじまり、銃、大砲、戦車、ミサイルと兵器が進化するのに合わせて戦術も変わってゆく。その変化の潮目を読めなかった国は敗北し、歴史から消えていった。日本はやはり昔から戦いの経験に学ぶことが少なく、多数の将兵をムダに死なせてきたことがわかる。歴史上このような国は衰退するはずなんですが…。

  • 東京堂書店にて、一目買い

  • 主題は"兵器"でも"戦術"でもなく、戦場の述懐。

    槍・剣・投石・弓矢・馬などいくらでも語るところがありそうな古代の戦場は20ページ程度で終わらせ、中世にしても銃砲が登場してからが本編。
    タイトルから思い浮かべる内容とは違い、兵器を主役にその変遷を語るものではなく、個別の戦場の解説がほとんど。
    それを中隊から旅団レベルの動きを図付きで説明するが、凡例もろくにないため読み解き難い。
    総括もないわけではないが、「この戦場で上手く行ってしまったため、砲兵の重要性が見直されることはなかった」等、せいぜいが軍首脳部に与えた見解を語る程度。
    "兵器と戦術"が時代とともにどう移り変わったのかは、自分で読み解くしかない。

    主題を戦場にして、さらに詳しく語った方が見どころがあっただろうに、もったいない一冊。

  • (欲しい!/文庫)

  • 陸戦兵器を活用した戦術に関する日本兼世界史の本(2013/10/23発行)。

    本書の概説によれば著者は、旧帝国陸軍士官学校を卒業した軍人出身で、戦後は自衛隊に入り、自衛隊の学校で長く教鞭をとった経歴の持ち主とのことです。

    そのためか本書は、もともと陸上自衛隊の幹部学校記事に掲載されていたモノを刊行にあたり補足し発行した本だそうなので、一般読者向けの本ではないと感じました。 又、記載されている内容も古く、今では否定されている歴史が、そのまま記載されているところも見られますので、近年の歴史本としては、やや信頼性に欠けているように感じました。

    帯には、「豊富な図解・注解と詳細なデータにより検証する名著」と書かれていますが、個人的には大した内容でも無い上、読みずらい本でした。

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