頼むから静かにしてくれ (1) (村上春樹翻訳ライブラリー c- 1)
- 中央公論新社 (2006年1月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784124034950
感想・レビュー・書評
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(幸太さん)
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私はスペッシャルを太った男の前に置く。チョコレート・シロップを添えたヴァニラ・アイスクリームの大きなボウルを脇に置く。
どうもありがとう、と彼は言う。
どういたしまして、と私は言う。そしてある感情が私を支配する。
信じてもらえないかもしれませんが、と彼は言う。私どもはいつもこんな風にいっぱい食べるわけではないのです。
私なんかずいぶん食べるのに、どれだけ食べても太らないんですよ、と私は言う。一度太ってみたいものだわ。
いいや、と彼は言う。私どもにもし選ぶことができますなら、答えはノオですな。しかし選ぶことはできんのです。
『でぶ』 -
村上春樹の翻訳ということで手に取った。面白味のかけらのようなものはいくつか見つかったものの、作品を楽しむまでには至らなかった。自分にはちょっと合わないのか? 時間をおいて再読したい。
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雑なのか丁寧なのか分からない小市民の日々の中で また自分もその隣室の一つであるという そんなもんさ人間なんて
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荒削りな印象。
それもカーヴァー好きには良いんでしょう。どっぷりハマってたら楽しいのに、と思う。
大聖堂、愛について、を先に読んだせいで、物足りない気がしてしまう。
ちなみに本作はカーヴァーの初期短編集。まだ発展段階。
ここまで置いてけぼりだと、あのドライな絶望すら沸かない。足りない。 -
処女短編集なので、なんか読みにくい話も多いけど、カーヴァーの才能が見え隠れしてておもしろいです。
◎人の考えつくこと -The idea
◎サマー・スティールベッド(夏にじます) -Nobody Said Anything
◎60エーカー -Sixty acres -
今日の気分。病棟で少しいらいらしてしまったことの反省です。とりあえず、目に見える所に積んでおきます。
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短編集。
独特のユーモアとセンスの良さを感じさせる文章。
中でも駄目な男を主人公にした物語は男性読者には頷けるところも多いのではないかと思います。
「いつも立派で強がっているあの人が、実はこんな情けないエピソードがあったんです。」といったような。
思わず目を背けたくなるような展開も読んでいて面白いです。
意外に間抜けなところは誰にでもあることで、そこが人間くさくて私は好きです。