- Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
- / ISBN・EAN: 9784130520232
作品紹介・あらすじ
社会的な秩序はどうかたちづくられているのか。この問いに答えるべく、切磋琢磨した社会学者たち。かれらはどのような相貌をもって、この闘技場に姿を現したのか。歴史から現在へ、言葉の戦場をめぐるスリリングな社会学戦記。
感想・レビュー・書評
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おなじ著者による『社会学』第2版(2014年、東京大学出版会)の姉妹編で、前著とおなじくわかりやすいことばで社会学の歴史を概観している本です。
コント、ジンメル、デュルケム、ウェーバー、パーソンズのほか、シカゴ学派や現代の社会学者たちについて解説がおこなわれているのはもちろん、マルクスとエンゲルス、フロイトといった、かならずしも社会学史の解説書ではとりあげられるとはかぎらない思想家たちもとりあげられています。本書では、それぞれの社会学者たちの論じた問題が、現代の社会学においてどのように引き継がれているのかということに注意が向けられながら解説がなされており、そうした観点からマルクスやフロイトの仕事が重要な意義をもっていることが示唆されています。
社会学者たちにまつわるエピソードなども紹介されており、読者に親しみやすい叙述がなされています。その一方で、それぞれの社会学者たちの仕事についての充分な説明がなされているとはいえないように感じるところもありますが、これから社会学の諸思想を学ぼうとする読者にとって適切なガイダンスの役割を果たしている本だと感じました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
150606 中央図書館
平易な概説書で、読みやすい。できれば手許に置いておきたい。 -
タイトルのとおり、社会学の歴史を記された本である。体系的に記載されてるというよりは、社会学者や社会学に関わった方を章毎にまとめている印象を受けた。
読みやすい文章となっており、おそらく大学生向けの副読本を想定してつくっている感じがした。
こうして時代をみていくことで背景にあったことを知るきっかけとなっていいと思う。
より深く社会学を読んでみようと思える内容。 -
社会学理論や解説の本は多いが、社会史の本は少ない。その意味では貴重な社会学の本だ。社会学者の中にマルクス・エンゲルスを入れたのは著者の先験的な試みだと思う。社会学とは、社会を世界を解釈する学問と定義すると、マルクス・エンゲルスは当然入って当然だ。
著者ははじめにこう書いている。
「大切なのは世界の解釈ではなく、その変革であるというのがマルクスの主張であった。たしかにマルクスのいうように、社会学者もまた世界をいろいろに解釈してきただけである。しかし何の実践的な関心もなしに、世界を解釈することができないことも事実である」 -
2011.2.9
たまたま図書館で手に取った本。
経済と社会について興味があるなら、まずはウェーバーっぽいね。
シュッツは初めて知ったんだけど、面白そう。 -
社会状態の外部は常に、万人の番院に対する戦争状態が存在する(ホッブズ)
人間が言語人である。人間は言語的能力を十分に発揮するようになって、社会的知識の幅を大きく広げていった。しかし社会的知識一般と、社会学的知識には大きな隔たりがある。社会が九はそれ自体、ひとつの学問的知識である。学問には学問のルールがある。一般に学問は様々な学説間の闘争の上に成り立っている。
ブラジルの国旗には、秩序と進歩と明記されている。
共産主義体制の崩壊後、マルクスとエンゲルスの思想的位置は明らかに変化した
すなわちそれは二人が思想的な破産者として扱われるようになった。
社会学者にはユダヤ人が多い。
欧州から多くがアメリカに移民した。
社会学は1つの闘争場である。