ロシア宇宙開発史: 気球からヴォストークまで

著者 :
  • 東京大学出版会
2.00
  • (0)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 20
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130611619

作品紹介・あらすじ

スプートニク、ヴォストーク、そしてガガーリン-大テロル、大祖国戦争、そして冷戦と政治に翻弄されながらも突き進んだ宇宙開発の先駆者たち。その苦難の足跡を、豊富な文献を基に明らかにする。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 20世紀初頭の黎明期に始まり,第二次大戦を経て,世界初の有人宇宙飛行成功に至るまでの,ソ連のロケット開発を追った一冊.開発当時ロケットがどのような兵器として有用かをめぐり,航空機の推進器や,砲の上位互換といった様々な用途が俎上にあったのが興味深い.専ら地上攻撃のための手段としてロケットを見ていた軍に対して,フルシチョフが宇宙開発の手段としてのロケット開発を推進したというのは意外だった.

  • 外装や前書きはファンシーなんだけど、内容はずっと硬い。史実を細かく追ってるのでエンターテイメント性はあまりないかも。というか、前書きの最初の一節は小説としても良く出来てるってレベルで感心。

    気球からしばらく夢想する時代が続いて、その後は結局2次大戦に向けたドイツの研究が本格的なロケットへの礎となっている。ロシアもアメリカも戦後のドイツから回収した技術を元に宇宙開拓をしているという事実は知らなかった。凄いなドイツ。
    しかし、人工衛星やロケット。本当に半世紀しか歴史ないんだなぁ、という驚きと、当時のおもちゃみたいなコンピュータで太陽系に衛星を飛ばした根性に改めて感心。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

東京都市大学(元武蔵工業大学)名誉教授。専門は宇宙システム学、宇宙活動史。現在は、とくにソ連・ロシアの宇宙活動史を研究。1938年(昭和13年)樺太生まれ。1960年東京大学工学部航空学科卒業、三菱重工業株式会社・名古屋航空宇宙システム製作所・技師長、東京工業大学客員教授、武蔵工業大学機械システム工学科教授などを歴任。1994年東京工業大学博士(工学)、宇宙開発委員会専門委員(1994~1995年、2000~2001年)。主な著書として、『一機械技術者のNロケットへの道』(ロケット協会、2020年)、『宇宙ステーション入門』(共著、東京大学出版会、第2版補訂版2014年)、『セルゲイ・コロリョフ―ロシア宇宙開発の巨星の生涯』(ロケット協会、2012年)、『ロシア宇宙開発史―気球からヴォストークまで』(東京大学出版会、2012年)、『ロケット工学基礎講義』(共著、コロナ社、2001年)、『宇宙を目指す―ロケット技術者からみた宇宙開発』(ポプラ社、1995年)、『宇宙システム入門―ロケット・人工衛星の運動』(東京大学出版会、1993年)。

「2022年 『宇宙の研究開発利用の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

冨田信之の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×