- Amazon.co.jp ・本 (703ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140051696
作品紹介・あらすじ
第2次世界大戦後、石油をめぐる主舞台は中東に移った。民族主義の台頭による石油国有化、数次にわたる石油ショックは、石油まみれの現代文明を根底から揺るがせた。われわれはついに、石油の軛から逃れられないのか。激動する中東の石油地帯・石油まみれの現代文明。戦争の裏側にはいつも石油があった。
感想・レビュー・書評
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下巻は太平洋戦争以降。OPECができて、産油国が自国の権利を取り戻すとともに、大量の資金が流入し、武器が買われ、中東は不安定になる。
一方で市場は乱高下するとともに、1980年代からはご多分にもれず金融化されていく。
安定化すると思われた1990年代は湾岸戦争から始まり、気候変動対策への意欲は削がれてしまう。 -
第4部 炭化水素の時代
第5部 世界を支配するもの -
WTIの価格の安いこと。オイルショックのときでも、40ドル前後まででした。まあ、それまでの10ドル以下だった事からみたら、相当のインパクトがあったのだろうけど。
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上巻に比べ、第二次世界大戦後を扱うことで、中東のナショナリズム勃興と欧米列強の暗躍に焦点が絞られる。現代の西洋文明対イスラムの戦いというのは単なる宗教的対立などではなく、エネルギーを巡る先進国と、資源ナショナリズムを叫ぶ大衆、そしてオイルマネーに溺れるアラブ指導者たちの思惑が絡まりあっていることがわかる。