NHK アインシュタイン・ロマン (6) エンデの文明砂漠 ミヒャエル・エンデと文明論
- NHK出版 (1991年12月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140087732
作品紹介・あらすじ
19世紀以降、科学・技術が急激に発達してきた結果、いまや自然環境の破壊ばかりではなく、人間の内なる世界の荒廃が進んでいる。現代を代表する作家ミヒャエル・エンデは、それを"文明砂漠"とよび、その砂漠化に、アインシュタインもふくめた自然科学的思考がかかわっているという。人類の未来に希望はもてるのか。エンデの考察は、西洋文明への批判から、新しい自然科学の可能性、そしてファンタジーにまでおよぶ。アインシュタイン・ロマンの3年におよぶ集大成。
感想・レビュー・書評
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2015年68冊目。
アインシュタインを紐解くシリーズ本ではあると思うが、最終巻であるこの本は「アインシュタインを代表とする現代科学を考えるミヒャエル・エンデの本」と言った方が正確だと思う。
エンデが抱く危機感の大きなテーマは「分裂」。
神と科学、物質と精神、客観性と主観性の二元論。
そしてこれらをもう一度結びつける手段の一つに「ファンタジー」があるのだと感じる。
「科学」だけでなく「創作」という観点で読んでも非常に面白い本だと思う。 -
エンデの思想には、ゲーテの色彩論にはじまり西田哲学、認知心理学との親和性を感じる。自分の思考の歪みを見つめ直す材料になる。いつまでもいつまでも、エンデの児童文学作品にすくわれる「子供」でありたいと願う。
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【17/150】アインシュタイン・ロマンというシリーズで、ミヒャエルエンデの文明論。先輩社員の本棚にあったのを借りて読んだのだが、うーん、私にはかなり難しかった。ファンタジーが子どもだけでなく大人も救うものであるというのはよーくわかった。
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フォトリーディング&高速リーディング。エンデとの対話と文明論。エンデファン向きか。どっち付かずで中途半端な印象。