あの人はなぜ定年後も会社に来るのか (NHK出版新書 644)

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  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140886441

作品紹介・あらすじ

心理学が明かす、老後の不安と孤独の正体

休みの日にやることがない、友達が少ない、定年後のプランが決まっていない――。
会社という居場所を失ったとき、なぜ男性は、女性に比べて老後の時間を有効に使えないのか?
それは男性が社会の中で集団的に形成してきた、特有の「認知」のあり方に原因がある。
あなたを支配している無意識の「考え方のクセ」とは何か?
どんな"定年本"を読んでも解決されない切実な悩みを、認知行動療法の専門家が根本から解説。
話題の「認知行動療法」の専門家が、社会の中で働く男性の心理を繊細に解きほぐしながら、
心理学的な裏付けをもとに、責任世代からの老後不安・孤独との向き合い方のヒントを解説する。

感想・レビュー・書評

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  • 老年期の心身問題は定年延長で先延ばされたと言える側面あり。

  • 第2の人生は別物だ

  • 802
    1978年福岡生まれ、2020年九州大学人間環境学府博士後期課程修了。
    臨床心理士。公認心理師。心理学博士。専門は認知行動療法。
    肥前精神医療センター、東京大学大学院総合文化研究科、福岡大学人文学部などの勤務を経て、現在は九州大学大学院人間環境学府にて学術研究協力員。
    著書に『ADHD脳で困ってる私が幸せになる方法』(主婦の友社)、『悩み・不安・怒りを小さくするレッスン 「認知行動療法」入門』(光文社)、『ADHDタイプの大人のための時間管理ワークブック』(星和書店)など心理系本が多くある。
    朝日新聞デジタルにて認知行動療法コラムを連載中。

  • 読んでて対岸の火事とは思えず、自分のできる範囲でヨコのつながりやスモールステップを実践していきたいです

  • タイトルに興味を持って。定年後というよりは、生き方やとらえからを心理学的に解説している。
    人の心を推し測って生きていく。捉え方を見直していく。と言った基本に立ち返れる本。
    読む前に期待していた定年付近の人々のルポというわけではない。

  • 会社の話かと思いきや、老人の孤独や自殺の話から始まり認知療法につなげるような展開。男性向けで、筆者は「女性のわたしなら」というような書きぶりで、途中で読むのをやめてしまった。この問題は性差というより性格だと思う。タイトルにあるような人の認識が少しでも変わればよいが、多分そういうひとは会社に行き続けるので手に取らないと思う。タイトルを変更した方がよい。

  • まずタイトルに惹かれた。確かに定年後も役職定年で継続雇用されたり、再就職する人が多い昨今。
    職場での評価や肩書やタテの人間関係であり、それらが外れて無力になる定年後はヨコの人間関係が大事だと筆者は説く。
    やっぱり定年してから考えるのではなくて、今のうちから本当の自分の欲求に耳を傾け、老後を決して卑屈にならない豊かなものにしたいと思う。
    人に評価してもらうのが現役時代、人に頼らず自分で評価しなければならないのが定年後。
    人生は一度きり、決して後悔しない人生の締めくくり方を実践しなければ。

  • ■私達が常日頃、特に意識することもなく当然と思っているような価値観のことを心理学では「スキーマ」と呼ぶ。
    ■ヨコの関係づくりを阻むスキーマとして考えられるもの。
    ・私はどうせ嫌われる
    ・私が誰かから愛されるわけがない
    ・私は誰とも親しくなれない
    ・本当の自分を見せらたら嫌われる
    ・誰かに何かお願いするなんて迷惑がられるだろう
    ・人に騙されるぐらいなら信用しない方がまし
    ・ここは職場なのだから割り切った関係でいなくては
    ・誰かが自分によくしてくれるのは相手に何かメリットがあるから
    ■スキーマは人生観のようなもの。
    ■一度見に就いたスキーマは自分が世界を捉える物差しとして基本的に人は一生持ち続ける。
     スキーマはあくまで親との関係で学んだ法則に過ぎず全世界の人に時を超えて適用できるような普遍のルールではない。しかし多くの人は「それが当たり前」なので自分のスキーマについていちいち疑問に思ったりしない。
     親だけではなく友達にも先生にも上司にも異性にもそのスキーマを当てはめていく。
    ■自分の感情を封じ込めることを心理学では「抑圧」という。
     周囲の環境に適応するために感情を外に出さないようにし続けると、そのうち「自分がいったいどんな感情を持っていたかが分からない」という状態になる。
    ■「定年後にやりたいことが何もない」という状態は会社という環境に適応しようと感情を殺し続けてきた結果である。
    ■私たちが気付いている自分自身の感情は氷山の一角。気付いている感情の下には自分が認めたくないような感情が抑圧されている。
     自分に都合がよく受け入れやすい感情だけが認められ、その根っこにありながら本人にとって受け入れがたい「本当の感情」には気づいていない。
    ■長年感情を抑圧してきた人にとっては、最初は心ではなく身体の感覚からはいる方がうまくいく。この体の感覚から自分の感情に気付いていく方法の一つに「マインドフルネス」がある。
     マインドフルネスとは周囲の出来事や自分の身に起きていることに十分な注意を向けるためのもの。
    ■親密な関係における対話の手順
    ①まずは相手の心情について共感する
    ⓶相手に対して「大事なんだ」「今後も親しくしていきたい」という気持ちを伝える
    ③自分の心情を伝える
    ■「学ぶこと自体が好きで資格取得の勉強を頑張れる」これは外部の評価を全く必要としていない。やっていること自体が「好き」だからである。こうした動機付けを心理学では「内発的動機付け」という。
     「内発的動機付け」とは対照的なものを「外発的動機付け」という。
    ■子供たちに対して効果的な学習を促すためには内発的動機付けがベスト。

  • 休みの日にやることがない、友達が少ない、定年後のプランが決まっていない――。 会社という居場所を失ったとき、なぜ男性は、女性に比べて老後の時間を有効に使えないのか? それは男性が社会の中で集団的に形成してきた、特有の「認知」のあり方に原因があった! あなたを支配している無意識の「考え方のクセ」とは何か? 2022年3月再読なんとなく解決されたようだ⁉️
    どんな"定年本"を読んでも解決されない切実な悩みを、認知行動療法の専門家が根本から解説。話題の「認知行動療法」の専門家が、社会の中で働く男性の心理を繊細に解きほぐしながら、 心理学的な裏付けをもとに、責任世代からの老後不安・孤独との向き合い方のヒント⁉️

  • あまり定年に関係ない。マインドフルネスと積極的傾聴。

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著者プロフィール

九州大学大学院 人間環境学府 博士後期課程

「2019年 『公認心理師 実践ガイダンス 2.心理支援』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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