NHKこころの時代~宗教・人生~ 歎異抄にであう 無宗教からの扉 (NHKシリーズ)
- NHK出版 (2022年4月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
- / ISBN・EAN: 9784149110547
作品紹介・あらすじ
「私」が救われる「道」を知る
「念仏」「悪人正機」「他力」。法然、親鸞、唯円と語り継がれた『歎異抄』の教えは、なぜ人々の「拠りどころ」であり続けるのか。なぜ私たちは「南無阿弥陀仏」と唱えれば救われるのか。その本質を宗教になじみのない人でも納得できるよう、可能な限り専門用語を排して「最短の道のり」で解説。巻末に『歎異抄』全文を特別掲載。
感想・レビュー・書評
-
とても良い本だと思いました。浄土宗と浄土真宗について平易簡明に記述されているものの、内容は難しく、私の理解は不十分です。▼最後の高木顕明氏の記述が、我々凡夫の仏教に対する疑問に一部答えている気がします。高木氏は「念仏」を行い、仏の「慈悲」を実践し、そのために最後は死に至りました。▼一方で筆者自身は、『凡夫であり一貫した慈悲の実践など思いも及びませんが、念仏のお陰でかすかであっても慈悲の実践が可能となるのです』、と記しています。▼なるほどと思うとともに、現代において仏教の限界も感じました。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
遠藤周作や三木清など多くの作家や哲学者に愛されてきた「歎異抄」。
多くの日本人が自らを“無宗教”だとする現代、そのメッセージをシリーズ6回にわたって読み解く。
無宗教からの扉 (1)「“無宗教”から開く“大きな物語”」
親鸞門弟だった唯円が著者とされる『歎異抄』は、全ての人を差別なく救おうとした専修念仏の思想を親鸞言行録としてつづった書。自己中心的な人間の本質を見つめ「宗教とは何か」を考える上で重要な道標となる。阿満さんは、日本人の多くが抱く“宗教”への誤解や“無宗教”性は、明治以来の天皇を中心とした“国家神道”が一因だとし、「歎異抄」が紡ぐ「大いなる物語」が、不条理な人生を乗り越えるための新たな扉になると語る。
https://www.nhk.jp/p/ts/X83KJR6973/episode/te/MPZ247N121/
無宗教からの扉 (2)「念仏とはなにか」
シリーズ第2回は、「歎異抄」の核心ともいえる阿弥陀仏の「本願念仏」とは何かを探る。阿弥陀仏という仏が生まれた背景には戦争や疫病が頻発する「五濁悪世」の世相があった。それが、どのような動機と論理で、この世で苦しむすべての人の救済という悲願を背骨に持つ「専修念仏」の思想へと発展していったのか。法然の『選択本願念仏集』や親鸞の『教行信証』という原典も参照しながら、単なる「呪文」ではない念仏の深みを描く。
https://www.nhk.jp/p/ts/X83KJR6973/episode/te/1GG5VPQZMR/
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000069110542022.html
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480062376/