冷たい方程式 (ハヤカワ文庫 SF 380 SFマガジン・ベスト 1)
- 早川書房 (1980年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150103804
感想・レビュー・書評
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○冷たい方程式
小型宇宙船に不当に乗り込んだ密航者の娘 燃料不足のため生き残るには娘を船外遺棄しなければいけない まさかそんな大事になるとは思っていなかった娘 非情な選択を迫られる 世界を支配する物理法則という名の《冷たい方程式》からは誰も逃げられない 最後の時までの流れは胸が痛くなる…他六編
○接触汚染
みんな同じ顔になっちゃう病
○大いなる祖先
かつての害虫がヒトになった
○過去へきた男
千年前に来てしまった兵隊さん
○祈り
願ったことがその通りになってしまう少年
○操作法則
ガラスハートの超能力青年を扱うには…
○信念
空中浮揚を信じさせるには…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
冷たい方程式はもちろん良かったけど、個人的には「大いなる祖先」が好き。
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辺境の惑星にいる探検隊が熱病に冒され、その血清を送り届けるためにEDS(緊急発進艇)が発射された。ところが、艇内には一人の密航者がいた。パイロットは「EDS内で発見された密航者は、発見と同時に直ちに艇外に遺棄すること」という規則に従って行動に移るが……。
表題作である『冷たい方程式』を久しぶりに読み返した。再読であるけれど、自然法則の無慈悲さ、絶望、やるせなさなどは初読のときと変わらず。凄い作品だと感じた。
40ページの短編なので、SFに興味がない人でも一読の価値はあると思う。このアンソロジーに収録されている他の六編は読まなくてもいいけれど。
表題作だけなら☆5つ。でも、他がいまひとつだから、☆3つ。 -
知る人ぞ知るトム・ゴドウィンの「冷たい方程式」を読みたくて買った。
一人分しか燃料を積んでいない船に、兄に会いたいあまり子供が密航していたら…とあらすじは何てことないのだが、タイムリミットまでの限られた時間の中でのパイロットとその女の子の感情描写があまりにもリアルで、域が詰まりそうになった。
それ程奇抜でもないたった1つのシチュエーションで、ここまでドラマを見せられる作品は滅多にない。
他の短編も、巨匠アシモフを始め読み応えがあるが、キャサリン・マクレインの「接触汚染」はおすすめ。
意図的にのんびりとした前半から、徐々にミステリー性を深め、謎が解けても救われない。
とんでもない結末には、自分だったらどうするか?と考えずにはいられなかった。 -
方程式ものの大元となった名作。
本編とは別の解を考えてみよう -
SFの短編集です。
どれにもSF独自の気持ち悪さがあってお勧めできます。 -
2009/10/20購入。
2010/02/01〜03/05 -
話は全部よかったです。
それぞれがジャンルが違って読み応えがありました。
接触汚染はハラハラ。
大いなる祖先はへぇ!なくはないよね…。
過去へ来た男はまぁそうなるよね><
冷たい方程式は女の子の気持ちになってキューってなります。
信念は言葉巧みですごい。 -
表題作も好きだけど、『接触汚染』もなかなか。