2061年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫 SF ク 1-23)

  • 早川書房
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感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150110963

作品紹介・あらすじ

2061年、ヘイウッド・フロイドは高鳴る動悸を抑えきれなかった。75年ぶりに再接近してきたハレー彗星の探査計画への参加を要請されたのだ。最新型のミューオン駆動宇宙船ユニバース号に乗り組みハレー彗星をめざす-そして、みずからの手で彗星を調査する。だが、彗星に着地し探査を始めたフロイドたちを、思いもよらぬ事件が待ち受けていた。

感想・レビュー・書評

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  • やっと読み終わった。
    何か、前の2冊もそれぞれ雰囲気やテーマが違うような印象を受けたんやけど、これもまた違う感じ。SFというより冒険譚?な感じで、ミステリー?サスペンス?な雰囲気が漂っているよ。宇宙船ハイジャックてこわすぎー。だってまだ2061年だもの!
    あとフロイド、てめーはいつまで現役なんじゃい。と思ったらお前もか。デイヴィッドほど魅力的な主人公じゃないと思っていたので、はーん、ふーん。

    このまま3001年を続けて読みたい感じやけど、たぶん疲れてしまうと思うのでちょっと間を空けるぜ。

  • この話の中ではソ連が続いている。驚いて出版年をチェックしてみると、原著が出版されたのは1987年だった。チェルノブイリ原発事故の翌年だ。

    2061年では2010年の主人公だったフロイド博士は死んでいるなと思いながら読んだのに、宇宙の旅世界の超科学のおかげで人類の寿命は大幅に伸びて、そのおかげでとても元気だった。そしてまた宇宙へ旅立つ。旅立つまでもなく、2010年の旅が終わってから、酔っぱらって重力のことを忘れ自宅バルコニーから落下して以後は地球の重力に耐えられない体になり、ずっと月で暮らしていたので、ずっと宇宙にはいたけれど。

    2010年の旅でフロイド博士がずっと恋しがっていた息子は、事故で早くに亡くなって、2061年ではフロイド博士の孫が宇宙での任務中に乗っていた船がハイジャックされ、立ち入ってはならないと宣告されていたガニメデに着陸してしまう。ちょうど同時期にフロイド博士の乗っていた船が近くにいたので、ガニメデに不時着した船の人びとを助けに行くという話。
    前作での立ち入り禁止の宣告がすごく怖かったので、人類がガニメデに立ち入ったら中国の宇宙船の人たちみたいにすぐに全滅してしまうのかと思っていたら、知的好奇心を刺激された科学者が大興奮で宇宙船のクルーが対応に追われていた。
    それから、中国の宇宙船を襲っていた頃はかろうたじて多細胞生物になったばかりの様子だったガニメデの生命が、社会や都市を作るまでに発達していた。

    3001年ではモノリスがめざめるようだけれど、そうするとどうなるんだ?
    この時点ですでに話についていけていないものの、ここまで読んだらラストまでたどり着きたいので、ラストも読もう。

    「優れた科学者なら、それを説明する理論ができるまでは、どんな事実も本当に評価はできない。」p.317

  • 『2010年』に続き、クラーク作品四作目。〈宇宙の旅〉第三部。わたしの想像力の乏しさにより、うまく映像化出来ず…なにがどうなっているかイマイチわからない——でも、でも、凄い作品!?であることはよくわかるのだ!
    ちなみに【59】みたいなのが、わたしはいっちばん好きよ…笑
    とても気になる終わり方だったので、次作の「3001年」がますます楽しみになった!!

  • へーっていう感じ。
    2001、2010のようなインパクトがなかった。

  • 十数年ぶりに再読。ハレー彗星やエウロパの様子がまるで見てきたかのように描かれていて引き込まれた。ただ、シリーズ3作目として読むと物足りなさが残る。前巻までに比べると随分雰囲気が変わってサスペンス色が濃いが、肝心のストーリーが微妙。ハイジャック犯(とその背後の黒幕も?)が結局何をしたかったのかがよく分からなかった。わざわざエウロパにまで降りたのに特に何もなかったし。ダイヤモンドの存在は前巻で明かされているので察しがついてしまった。次巻へのつなぎという位置づけなのか。このまま次巻へ。

  • 「2010年」と「3001年」の間にあるちょっとした説明的エピソード。2010年からの引用が多く、ちょっと読んでて眠くなる。
    やっぱりHALが出ないとつまらないね…と思ったら満を辞してHAL&デイヴ登場。ついにフロイドも新人類としてお迎えされました。
    木星でできたミニ太陽・ルシファーは1000年後に機能を停止するらしい。その為に3人はやらなければいけないことがある…終幕はいつもながらあっさり。

  • 2010年のレオーノフ号の木星探査から51年、2061年、ヘイウッド・フロイトは今度は75年ぶりに大接近してきたハレーすい星探査に請われる。え?何歳?って103歳なのだ! 木星から帰還後、地球にはいず宇宙ステーションにいたので老化が遅かったという設定。レオーノフ号の乗組員は一番若かったジェーニャを除いて皆死んでしまっている。そしてフロイトの孫が宇宙飛行士として登場。

    ユニバース号で彗星を追うのだが、今回は木星の衛星エウロパをめぐり闇取引をする別な宇宙船が登場。そこに孫が宇宙警察として乗り込んでいる。2010年でボーマンの意識は木星の中心核に行き、内部がダイヤモンドだった描写がある。それがここでは木星の爆発によりエウロパにダイヤモンドの山が出来ている設定。1981年にネイチャーが外惑星の中心核を論じた論文を載せ、その題名が「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ザ・ダイアモンド」だった、というくだりがあり、小ネタがニクい。クラークはポピュラー音楽も聴いていたのか。

    最後の場面では「楽園の泉」で描いた宇宙エレベーターを登場させている。

    短編「彗星の中へ」(「10の世界の物語」所収)も200万年に一度接近するランダール彗星への探査を扱った作品。彗星の小さな岩の中を進む描写を思い出した。

    表紙イラストは「2010年宇宙の旅」と同じmichael whelan 今回もとてもいいと思う。



    1987発表
    1995.3.15発行 図書館

  • 2001年、2010年と読み進めたので、続く本作を手に取りました。2010年の登場人物たちがその後どうなったかを知ることができるファンサービスのような展開…。前作まで、生命の進化にあるものが話の軸でしたが、その部分は後退。クラークらしい楽観的未来観で描かれるフィクションとして楽しむものでした。

  • 実家に帰省した際に、また昔を思い出して再読してみた。
    2010年宇宙の旅の続編といったところか。なかなか謎に到達しないが、そろそろ何か見えて来たような感じである。
    しかし、宇宙飛行をすることで歳の取り方が違って来るとはいえ、まだヘイウッド・フロイド博士が生きているとは...。
    この本を買ったのはもう30年も前で、一度は読んでいるはずなのだが、なぜかストーリーを全く覚えていない。うーむ。
    エウロパの様子が、だいぶわかって来たようだが、まだまだあのモノリスには近づいていないようだ。この後の1000年間であのモノリスの正体がわかるのだろうか。
    クラークの作品は結構細かな描写のあるところが良いのだが、注意して読んでないと「あれ、なんだったかな」と読み返さないといけなくなることが時々ある。ちょっと難しいと感じるのはそのためだろうか。
    2001年、2010年、2061年とこのシリーズを読んだが、なぜかいつも終わりが唐突で、なんだか良くわからない終わり方に感じるのは気のせいだろうか。
    全体的には面白かった。次の3001年で最後のようだが、

  • あー、ちょっとわかったかも。
    この人、「伏線を張って、それを回収する」ってあんまりしないんだな。
    2001年もこれも、なんか前半と後半の繋がりが薄い感じ。その場その場の展開は
    面白いんだけど。
    だから短編の方が面白く感じるのか。
    今回はほとんどスターチャイルドは出てこないのもあって読みやすかった。

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