- Amazon.co.jp ・本 (469ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150112578
感想・レビュー・書評
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「ショートカット」が発見され、異種族と連合を組んで宇宙に進出する人類。
ガラスマン、中年のキースとリサとの結婚生活、緑色の中性巨星と暗黒物質、イルカとの交流、イブ族とウォルダフード族との慣習と生物的違いによる軋轢、、、とにかく目まぐるしく謎が降ってくるので、最初はそれぞれの関連が全く分からず、消化不良に陥る。もっとイルカの話を聞きたかった。しかもメインは普通のおじさんの倦怠期のぼやきだし。これだけのアイデア、5冊本がかけてもおかしくないのに…最後は壮大に壮大な種明かしがされていき、うなりっぱなしだった。
「じつは、つい数日まえに、百日咳バクテリアから進化した生物といっしょに昼食をとりました。」
「冗談だろう」
「いいえ」
ウエッブの繊維が明るい緑色になっているのだ。キースは、イブ族のウエッブがそんな色になっているのを見たことがなかった。
「あれは深い感情的な状態をあらわしているの。同胞たちの支持に胸を詰まらせているのよ」
ロングボトルが吠えた。「人間の弱さを受け入れて、人間の強さを歓迎するんだ」
ジャグは黙っていた。
「リサは幸運な女性ですね。」
「いや。私がとても幸運な男なんだよ。」
ソウヤーは、種族間の融和が根底にあるので、最終的には安心して読める。最後のジャグとキースの会話は良かった。あと、不死の獲得(数百億年単位の生)は、フラッシュフォワードでも出てきて、ソウヤーの並行世界の究極のラストなんだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
長編数本分のアイデアを詰め込んだ豪華『スタトレ』
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理解不能
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古書購入
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探索宇宙船スタープレックス号は瞬間移動を可能とする謎の通路”ショートカット”を使って未知の宙域を探索する。乗組員は人間とイルカ、六本足のウォルダフード族とゲシュタルト生命体のイブ族だ。彼らを率いる宇宙船司令官キースが壮大な旅路の末、つきとめた秘密とは…?
ソウヤーといえば、「世界中の人々の意識が数分間だけ21年後の未来に飛んでしまった!」とか「タイムマシンで恐竜絶滅の謎に迫る!」とか、とにかく魅力的なプロットが得意!という印象が強いのですが、本書はあらすじを読んだだけではどうも魅力が伝わりません。とはいえ、物語の終盤で明らかになる謎は、「さよならダイノサウルス」でみせた大胆な風呂敷のたたみかたと同様、なかなか強引さを感じる結末です。まあそれがソウヤーらしくていいなと思うのですが、解説で示される「本書で解決される15の謎」はちとこじつけ過ぎな気がしてなりません笑
一方、これまでのソウヤー作品でも時折感じた「合わなさ」は本書でも健在。本書では司令官にして主人公キースの人柄がどうにも合わない… というか、どうもこのキースにソウヤー自身が投影されている気がして、終始嫌悪感を抱いてしまったのでした。 -
読みはじめはなぜか時間がかかった。登場人物(登場生物?)の姿などを理解するのに手間取ったからだろう。最初の50ページを過ぎたら、いつものソウヤー作品のように、ぐいぐいと読み進められた。内容は、ソウヤー版のスタートレックと言われることもあるが、宇宙を舞台にした冒険だけではない。ダークマター(暗黒物質)の謎などをソウヤー流に解決しているミステリー的要素もふんだんだ。世界の設定はスタートレックだけでなく、ゲートウェイやスタータイド・ライジングなど著名なSF作品をヒントにしたのではないかと思われるものが散見される。そして物語の最後には、とんでもないスケールのネタが仕込まれており、荒唐無稽ながらリアリティがある不思議な感覚に陥る。結局ものすごく楽しめた作品だった。
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読みやすいが感動はない
表紙 5点加藤 直之 内田 昌之訳
展開 6点1996年著作
文章 7点
内容 680点
合計 698点 -
希望があっていい作品だった。やっぱハッピーエンドがいいよね。宇宙の未来も夫婦の関係も。
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ビーグル号系統のものは好き
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ビーグル号物。