- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150204914
感想・レビュー・書評
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8巻の後半くらいまでは★2つでもいいかと思っていたが、それまでのストーリーを、文字通り全部おじゃんにするあまりにひどい結末に★1つ減らして1つ。
エディングスは「ベルガリアード・マロリオン」と「エレニア記・タムール記」の2シリーズしか邦訳されていなかった頃から読んでいる。この2シリーズが「指輪物語」の系譜に繋がるものなのに対し、「アルサラスの贖罪」と「ドラル国戦史」の2シリーズは「ハリー・ポッター」の系譜に繋がるものと言えるのではないだろうか。そう考えると、ハリポタ的ファンタジー(魔法やそれに類する力は単なる便利ツールとして扱われており、主人公は最初から強大な力や地位を持っていて主人公の成長がストーリーの核ではない)が好きではない私が、「アルサラスの贖罪」と「ドラル国戦史」を楽しめなかったのもむべなることか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
詰まる所エディングスとリーの中には、物語はこうあるべきだ、というプロットが共有された上で一貫としていて、どの作品も形は違えど似た方向へと向かっていく。
ただ、そこに登場する人々は良くも悪くも癖だらけで、似てはいるが別人で、キャラクターを見ていくだけで面白い。
ドラル国戦史は、正直な評価をすればベルガリアードシリーズよりは壮大さに欠けるし、アルサラスよりは軽妙さに欠ける。D&L・エディングス作品で今から読むとすれば、の順位では下に位置するだろう。ただ、もしD&L・エディングスのファンであるなら、シリーズの中で作者の意図や想いの変化を読み取るのは、楽しいだろう。 -
そういうオチ?!
なんだか、壮大な話が夢オチですまされたような納得いかない気分
アーラだけでなく、オマーゴも神だったとは…
だったら最初から2人でなんとかしとけよと思うのは私だけか…
トレニシアに捕まえられたナラサンと、ソーガンがそれぞれ皇帝に!とか、長弓とケセロとウサギのコンビ(この3人大好き)が「過去に戻ってヴラーを倒す」という方法で全てなくなったのが不満 -
(ネタばれ注意!!)
な・ん・だ・こ・の・ラ・ス・ト・は!!
人と神とが手を取り合って、あんなに協力し合ってここまで来たのに、ラストは「あれもこれもなかったことにしちゃえ♪」ですか、そーですか・・・。
ワタクシ数巻前のコメントに、神々の母たるアーラさんがヴラー倒してしまえばいーんでないの?と書いてしまったりもしてたんですが、それはあくまで〈まさかそれはないだろう〉と思っていたからの発言であって、ホントにこんなあっけない結末を望んでいたわけではないんですよう(泣)
これじゃあみんなの努力やそれまで積み上げてきた友情とかが台無しじゃないかぁ!
結ばれたばかりだったナラサンとトレニシアの恋人同士はちゃんと出会えるようにしておくわ♪とか、アラシアが消えちゃったから、その穴埋めはバラセーニアから分離したエレリアにしましょ♪とか、そんなつじつま合わせはどーでもいいんですよ!
せっかく魅力的な登場人物たちが、魅力的な物語を作り上げようとしていたのに・・・。
かなり強引で虚しいラストに、心底がっかり。
エディングスの作品はみんな大好きだけれど、この作品の再読はもうないだろうな~。 -
ラスト。たとえアマチュアでもやってはいけない。
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ドラル国の最終巻。
陰気でもいい、悲しみを抱いて生きて、頼りになる友人たちに囲まれた長弓が好きだったのに!!
長弓とウサギとケセロの仲良しトリオが、戦場で出会って惹かれあったナラサンとトレニシア女王が、好きだったのに!
つまるとこ結局、オマーゴ夫妻の、ばかばかっ!