- Amazon.co.jp ・本 (439ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150305246
感想・レビュー・書評
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火星三部作の二作目。
あー、これがああなるのかー、と
「膚の下」と「あなたの魂…」とをつなぐ作品。
面白かったけど、「膚の下」のが好み。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
火星ではひとりが一個、銀色のボール状のパーソナル人工脳を持っている。各人の経験
データを蓄積をするこの人工脳は、巨大企業・秋 研に制御され、人工副脳となるのだ。そして、
事実上火星を支配する秋沙能研の当主は「帝王」と呼ばれていた……。火星3部作の2作目。パーソナル人工脳、通称「PAB」これの所持が義務付けられるようになった世界を創造すると
ぞっとします。自分のクローンみたいなものですから・・・。 -
火星三部作の第二作。
人間とPABと機械知性のおはなし。だったはず。忘れてるなぁ・・・。 -
長門さんが“ミステリックサイン”のラストで読んでる、“膚の下”(火星シリーズ3作目)の2作目に当たる本。
この人の書くものは本当に、コミュニケーションの話だな…!と思う火星シリーズ2作目。
しかも“言葉”を使用したコミュニケーション。感覚を同期させることも不可能ではない世界において、あえて言葉を交わした上での共感に重きを置く思想というのか、考えかたというのか、それがとても素敵だなぁと思います。
感覚と実感の差異とか、そういうものの書き方がもの凄い好きです。
そして、そういうものを浮き彫りにする仕組みを作るのがとても上手い。PABなんて機械の発想、どこからでてきたんだろう。
あと、機械人の独白が本当たまらなかった…。機械人が魂を定義するとそうなるのか…!という。
無に対抗する存在プロセッサなんて、なんて切実な響きかと。
彼と地球人のやりとりも好きです。「あなたの魂に安らぎあれ」が、こうくるのか。
神林さんの書く“魂”は、攻殻機動隊での“ゴースト”に近いんだろうな。
と、ここまで散々SFとしての側面を書いておきながらなんですが、お話としては父と子のお話です。
テーマは普遍的でも表現手法が違うとここまで違ってみえるんだなという。
アニメで、これの三作目を読んでた長門さんは、もちろんこれも読んだのだと思うのです。
どう思ったのかものすごく聞いてみたい。 -
火星三部作の二作目。
PABの設定など、独特で面白い。 -
火星秋沙市の人々は、一人に一つPABと呼ばれる人工頭脳を持っていた。PABとの対話により自らの魂を見い出し、人生を芸術作品とする。それが教えだった。そして、PABの開発企業・秋沙能研の長にして火星の帝王であった秋沙享臣の死から、物語は始まる。享臣は後継ぎを孫の真人とするように遺言していが、真人は全く口をきかない子供だった。しかし、新システムの始動に合わせるかのように、突然「自分が帝王だ」と宣言し…。
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火星三部作その二。
脳の電脳化か可能になった世界で展開される「『生きる』とはどういうことか?」という問いかけ。
思想的な深度はソウヤー『ターミナル・エクスペリメント』より上(小説としては『ターミナル〜』も十分面白いんだけど)。 -
あなたの魂に安らぎあれに続く火星三部作の第二作。
今度の舞台は本当の火星。
PUBという不思議な人生記録機械の存在が興味深いです。