- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150305550
感想・レビュー・書評
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ふうん、というか。
日本ではスペオペってハードSFとは反対側の極にあるかのようなサブジャンルになってるので、こんな感じかなというところもあるかな。というか、あまりサイエンスそのものがネタにならない(だけじゃなく、それらしく名前をつけるだけで特にリアリティにはこだわらないというスタンスというか)ものをスぺオペと呼ぶみたいな風潮があって、その呼称対象となる作品ですかね、と。
物語のキモは、やっぱりお姫様にあって、ボーイ・ミーツ・プリンセスってな感じなので、宇宙云々は主人公とお姫様の立場をうまく逆転させてみせるための舞台装置になってるんですわな。それにしても、乗馬してのチェイス、ガンアクションだなんてのは、スペースオペラの語源にせまってみた感じだったりとか、結構遊びやくすぐりがあって、初めて書いた長編小説という感じじゃないですね。
もっとバンバン書いてくれりゃいいのにな。それこそ、銀英伝みたいに。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
二巻に引き続き、この巻も見るべきところが多い。一つ選ぶなら、疲労で動けなくなったラフィールをジントが支えて進む六章の終わりか。
三部作終の巻にしてようやくスペースオペラらしい戦争があるのだけど、わりとあっさり。骨肉相食むようなガチンコバトルは戦記に譲るところである。
宇宙についてはレトパーニュ大公爵の顔見せと捉えた方が正しいのかもしれない。
余談だが、個人的に再読して気づいたのは、ジントが寄る辺のない漂流者であって、それは一巻の初めに示唆されていたのだなと。
夜空に心奪われたあの日から、彼の物語は始まっていたのであり、故郷での、あるいは第二の故郷での仕打ちが方向を決定づけた。父の選択もその一環か。
彼が故郷へと向けた無表情は、彼がいびつでもアーヴであることを示している。地上世界はもはや故郷ではない。彼の帰るべきは、まあ、巻末で明らかになっているところだろう。 -
3冊まとめて読んでしまったけど、面白かった。
3巻が一番好きかな。
艦隊戦もあるし、逃亡劇もあるし、飽きさせない。
スポール、最高。 -
星界シリーズの序章の完結巻か。戦旗シリーズが楽しみだ
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15年ぶりくらいの再読。ここで完結、との印象が強かったのと、刊行ペースが遅かったのとで「戦旗」はⅢまで読んだもののほとんど記憶にない。Ⅲで育ての親との再会があったような、程度。
でも久々にここまで読むと、戦旗もⅤまで一気に読みたくなった。 -
内容(「BOOK」データベースより)
「人類統合体」の攻撃をようやく逃れたラフィールとジントだったが、不時着した惑星クラスビュールは、すでに敵艦隊に占領されていた。帝国に戻る手段を失った二人は、味方の艦隊が戻るまで、この地に潜伏しなければならなくなった。だが、宇宙空間では無敵だったアーヴの王女も、地上では、世間知らずの少女にすぎない。立場が逆転したジントは、王女を守って行動を開始した。―新時代のスペースオペラ、堂々の完結篇。 -
二人の旅は終り、また新たな二人の旅路が始まる
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アーヴ論を日本人論に読み替えるとなかなか興味深い。
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紋章完結。面白かった。ジントの皮肉が小気味良くて好き。うまくまとめられたなぁ。ラストの再会はまるで恋人同士のようだ。しかし作者がこだわる言語の成立や単位変換や階級など細かい設定には頭痛するばかりで惹かれず。少年少女の冒険譚として楽しんだ。
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20090201
1日