傀儡后 (ハヤカワJA)

著者 :
  • 早川書房
3.14
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本棚登録 : 278
感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (537ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150307882

感想・レビュー・書評

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  • あとがきが好き

  • なんだか(自分の気持ちが)盛り上がらないままに終わってしまった…
    キャラを使って世界に起こった顛末を描く物語だから、キャラの行く末にカタルシスとか求めちゃだめなやつ?


    解説に出てきたのは『カエアンの聖衣』
    そこから更に連想『キルラキル』
    「衣服」にまつわる物語。

  • 面白いが、ついて行けなかった。読む人によっては、もっと評価が高そう。

  •  皮膚とは?相手と気持ちを通じあい触れ合うとき、絶対的な膜となり結合を阻止する皮膚とは?
     SFあんまり知らない頃に読んだけど、閉鎖空間好きだったんでめちゃくちゃ面白かった。

  • 『MOUSE』を買って、面白そうだったのでこちらも買ってみたもの。
    単行本は2002年に刊行。思ったより前の作品で驚いた。
    『意識がひとつになる』『世界が変容する』というのは著者が多用するモチーフであるが、『傀儡后』はそれを突き詰めた長編であるように思う。
    生々しい割に非現実的な描写が面白い。『MOUSE』と『楽園の知恵』でも感じたことだが、牧野修作品では、モチーフやテーマは割と普遍的なものが用いられている反面、表現の仕方がかなりユニークだと思う。

  • 牧野修ワールド全開でもう何が何だか。中盤までは夢中で読んでいたんだけど、さ、最後までついていけたひといるのかな……?

  • いつか読み返さなくてはならない.しかし,読み返すのが億劫である.
    読み返さなくては,と思ったのは,巻末の解説を読んだからである.
    私にとっては,何とも,難しい内容だった.
    ただ,よく分からないが,面白かった.
    皮膚というものに対する考え方を改めさせられた作品.
    そんなレビューでした.改めて,要再読.

  • 世界と自分の境界としての「皮膚」をクローズアップしたSF。
    アイデアやギミックは面白いし、瞬間々々の爆発力は高いものの、
    複数の主人公が存在し、伏線があまり回収されない物語構成なので、
    やや人を選ぶ作品と思われます。

    ///

    近未来、隕石の衝突(大阪)を受け、それと同時に皮膚がゼリー化する「麗腐病」が拡大。
    政府は衝突地点へ数次に渡り査隊を送り込むも生還者なし、衝突地点周辺を立入禁止区域とする。
    そうした中、「麗腐病」患者は末期になると立入禁止に次々と消えていく…。

    時を同じく、五感が世界と融合する奇妙なシート状のドラッグ「ネイキッド・スキン」が登場。
    また、そのドラッグを繋ぎ合わせ、ある種の「皮」と同時に使うことで、
    自分が「皮」(動物であったり、人間であったり)の持ち主と同一になれる手法が開発される。

    「麗腐病」と「ネイキッド・スキン」の関係性は?そして、拡大を続ける「麗腐病」の
    原因と、その病気の「狙い」は何か?
    全ての謎は衝突した隕石に帰結し、謎が明らかになった時、世界は大きな変容を迎える。。。

  • (※ネタばれ注意)

    第23回日本SF大賞受賞作のテクノゴシックSF。
    テクノでゴシックでSFって、何だそれ。

    「隕石落下によって異形の街と化した大阪。ここを中心に、五感で世界と融合するドラッグ「ネイキッド・スキン」や、全身の皮膚がゼリー化する「麗腐病」をめぐり、変容していく人の意識と世界が醜悪かつ美麗に描かれる」(文庫版あらすじ)

    うーむ、何が描きたかったのか、最後まで読んで結局わかりませんでした。
    桂男が傀儡后で、世の生物を全部ピンクの泥と化して一体化させて、月まで登って何すんの?
    何百ページもかけて、結末がこれかぁ・・・。
    なんだかハッタリに次ぐハッタリで終わってしまった感じ。
    でも私はジジコンですので、蓮元&夷コンビは非常に好ましかったです!
    漫才みたいなやりとりも、権力と大金を投じて行われる悪行三昧も、夷のあっけない死と蓮元の最後の言葉が「えびす・・・」だった事もみんなLOVEです!
    腐女子は絶対に若かりし頃の蓮元&夷でストーリー考えますよ!(←偏見に満ちた願望)
    この2人が出てくる場面は面白かったです。
    あと出だしのナイロン誕生秘話みたいなトコ(ナイロンの生みの親・ウォーレス・ヒューム・カロザースの回想)は期待を持たせる上々のイントロになっています。
    出だしがよかっただけに、内容が伴わないがっかり感は倍増でした。うーん、残念。

  • 3ヶ月くらいかけてゆっくり読んだ記憶があります。
    個人的に麗腐病の症状がかなり好きです。
    世界観がもう素敵すぎです。SFに惚れた瞬間でした。

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著者プロフィール

'58年、大阪生まれ。高校時代に筒井康隆氏主宰の同人誌「ネオ・ヌル」で活躍後、'79年に「奇想天外新人賞」を別名義で受賞。'92年に『王の眠る丘』で「ハイ! ノヴェル大賞」を受賞。他に、『MOUSE』、『スイート・リトル・ベイビー』等々著作多数。また『バイオハザード』『貞子』ほかノベライズも多数手がける。

「2022年 『貞子DX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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