- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150309633
感想・レビュー・書評
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神林作品繋がりで。何年ぶりかの敵は海賊シリーズ。
すっかりコメディー路線になってますが・・・自分の仕事もシリアスな設定のはずなんだけどこんなユーモアをもって臨めないか真剣に悩む今日この頃。もう一回最初から通しで読んでみようかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
神林作品は凄く近いけれど外れたところを沿っていく
だから内容に思いが残せない
感心を心に残せない -
SF。短編集。
「敵は海賊」は『狐と踊れ』で既読のためスルー。良作です。
「わが名はジュディ、文句あるか」
宇宙船での怪奇現象。パワフルな作品。主人公のキャラが良い。インパクトがあり、雰囲気もしっかり伝わるナイスタイトル。
「匋冥の神」
冒険もの。匋冥というキャラが良く分からない。これはシリーズをある程度読んでからのほうが良かったか?
「秘書空間」
雪風が登場!アプロが登場すると急にコミカルになるな…。
「わが名はジュディ、文句あるか」がベスト。 -
敵は海賊・短篇版 (ハヤカワ文庫JA)
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すらすら読んでしまった。
やっぱり、神林氏の文体には何かがあるね。今さら何言ってんだ、って話ではあるけど。
「雪風解析マニュアル」なるものを読んでいなかったので、「被書空間」がめちゃんこ面白かった。
構図として引っ繰り返ってるわけね。ほんと凄い作家だわ。
んでもって、ラジェンドラvs雪風のガチな戦闘とか、「そっち側」で描かれたりなんかしたらもう堪らんだろうな。
それ以外の3編も、当然ながら素晴らしい出来映え。
雪風もそうなんだけど、ほんと作風に揺らぎがない。
それは変化がないというわけではなくて、もちろん変化は、というか進化はし続けているのだけど。
もっと根本の、核とでも呼ばれるべき部分がまったく揺らいでない。これは本当に凄いことだと思う。
揺らいだら核じゃないじゃん、というのは正しくて、でも、それが出来ている作家さんって、ほんと数えるほどしかいないと思う。
関係ない話に脱線するけど、これは実生活においてもそう。神林氏の実生活は当然ながら存じ上げませんが。
信念、と言っちゃうと強すぎるけど、そういうものを持ち続けていられるというのは凄いことだと思う。
でも、「成功」している人というのは、間違いなくそれを持ち続けていられた人なのだよね。
それは、別に大したことである必要はなくて、むしろ、そんなこと?的な、微細なことだったりすることが多かったりする。
けれども、その微細なことを、例えば40年続けようと思うと、これは偉大なことだったりする。
継続は力なりとはよく言ったもんで。つまりそういうこと。
これだけ凄い作家さんが、さらに「背伸びをして書いている」という長編版。
続き、期待してます。 -
敵は海賊シリーズ初の短篇集ですね。
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「正義の眼」と一緒にアマゾンに注文。書き下ろしの「匋冥の神」以外は、「SFマガジン」掲載時に読んだはずだが、「我が名はジュティ、文句あるか」は、題名しか覚えていなかった。「敵は海賊」は、短編集「狐と踊れ」にも収録されていて、そちらでも読んだ。神林長平の作品の中でも、好きなものの一つ。これが掲載された1981年4月号は、初めて買った「SFマガジン」だった。「被書空間」は、神林長平の「星雲賞」受賞記念作品だったような記憶があるが、定かではない。あとがき「等身大の『敵海』世界」に、「アプロが、最後まで書かせてくれるのだ。アプロさえ魅力的に書かれていれば大丈夫だ、と。」と書いてあって、それなら、アプロがこのシリーズの最重要登場人(猫)物に見えるのももっともだと思う。また、「アプロや匋冥といったキャラクタは、長篇版では、もはや生物の域を超えようかという勢いだが」云々とあるのを見て、作者もそう思っているのかと納得。
収録作品:「敵は海賊」、「我が名はジュティ、文句あるか」、「匋冥の神」、「被書空間」 -
あ、クラーラはこちらが正しいのですね。
ふたごは、何、もう出てこないのですか?
じゃ、ジャム捕まえちゃったの。 -
最後<被書空間>は戦闘妖精・雪風の世界がこっちに出てくるなんて思ってなかったからすっごくわくわくした。異星体うじゃうじゃな敵海の世界(の人間ラテル)から見たら、異星体と初めて遭遇する人間たちの戦いという雪風の世界(と零と雪風の関係性)って、短篇でこんなにあっさりと分析されてしまうのなぁ…。知っているってこういうことなのよねと、痛感。どっちも大好きなので嬉しい短篇だった…!他の短篇もすごくおもしろかった。クラーラ誕生話は海賊版より、こっちの方が好みかも。満足満足。