コロロギ岳から木星トロヤへ (ハヤカワ文庫 JA オ 6-20)

著者 :
  • 早川書房
3.65
  • (41)
  • (95)
  • (76)
  • (12)
  • (7)
本棚登録 : 710
感想 : 87
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150311049

作品紹介・あらすじ

『天冥の標』を展開中の著者が21世紀と23世紀を“つないで”描く、異色の時間SF長篇

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ん-・・・
    ちょっと難解

  • 2231年、廃棄された宇宙戦艦に閉じ込められた少年2人を救うため、北アルプスにある太陽観測所に落ちてきた紫蘇漬大根のような時空をまたぐ生命体を通じてコンタクトをとる2014年の観測所員。

    設定のハードな部分は読み飛ばしてもOK(俺もなんとなく分かってないような分からんようなで読んでいた)、時空間の上下流を行き来できる大根生物なんだから、色々やり直しできたりはするわけで、その辺のトリックと2つの舞台のコミカルなやりとりを楽しめる。

    腐女子やりとりな余禄もよし。オタク妄想が世界を救うって設定は嫌いじゃない。

  • 現代の日本アルプスと、23世紀の木星。時も場所も違う2つの世界にまたがって出現した、なぞの生物。
    「尾っぽの方が23世紀の木星に挟まって動けない」と現代に現れた頭の部分がのたまって・・・。
    とにかくその生物を解放しようと、日本と木星にそれぞれ居合わせた女性と少年が試行錯誤の交流を図るお話。
    今やったことが、未来を変える。この、当たり前だけど実感できない事実を、平面にして見せてくれる。

  • #日本SF読者クラブ 「コオロギ岳」ではない。「木星前方トロヤ群」がわかなくても大丈夫です。時間SFなんだけど、難しい理屈は無視して(?)スラスラと読むこと。新型コロナ疲れの頭には、一服の清涼剤となるでしょう。
    コミカルな「時砂の王」という例えもあったが、言いえて妙です。作者が「天冥の標」の執筆の合間に書いた作品である

  • 新年早々続けて小川一水。
    「風の邦、星の渚」はSF要素薄めだったけど、こちらはSF要素満載。
    なんと言ってもみんな大好き時間SF。
    ずっとわくわく、にこにこしながら読めてたし、オチもきれいに決まって文句なし。
    小川一水にハズレ無し!

  • 著者:小川一水(1975-、岐阜県、小説家)

  •  夏はSFが読みたい気分で、以前読んだ『天涯の砦』がめちゃくちゃ面白かったので選ぶ。話が難しい時間SFであり、未知との遭遇でもある。未来の少年二人が読んでいてどっちがどっちかよくイメージできない。最期は感動的だった。

  • SF。時間SF。
    ストーリーもシンプルで、キャラクターもコミカルで読みやすい。
    サクッと読めて気楽に楽しめる一冊。
    カイアクの会話が、少しズレていて面白い。

  • つい帯に釣られました。見事に釣られました。 作者も、こういうの書きたくなるよね……。というぐらい軽く読める時間SFものでした。コロロギ岳から太陽観測をする仕事をしている女性が出会った、突如現れた「大根」とは……。まさか小川一水さんが、こっち方向のネタをいれてくるとは……とちゅうで消えちゃいましたが、笑ったー。深読みしたくなる気持ち、わかります!でも、私は実は上は女の子だと信じてました……!

  • オビにある通り、さっくり読めちゃう箸休め的一品でございました。

全87件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

’75年岐阜県生まれ。’96年、河出智紀名義『まずは一報ポプラパレスより』でデビュー。’04年『第六大陸』で、’14年『コロロギ岳から木星トロヤへ』で星雲賞日本長編部門、’06年「漂った男」で、’11年「アリスマ王の愛した魔物」で星雲賞日本短編部門、’20年『天冥の標』で日本SF大賞を受賞。最新作は『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2』。

「2022年 『ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小川一水の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×