御社のデータが流出しています: 吹鳴寺籐子のセキュリティチェック (ハヤカワ文庫 JA イ 11-1)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 181
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150312817

作品紹介・あらすじ

ITトラブルなら、吹鳴寺籐子82歳におまかせ。企業が直面する難問を籐子が解決! パソコンお持ちの方必読の、実用的ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 82歳の凄腕セキュリティコンサルタントおばあちゃんが主人公のミステリー。
    サイバー関連は詳しくありませんが問題なく読めました。ITって身近だけど知識がない人にとってはややこしいので謎自体は興味深い。

    ただ、すべての事件で、爽やか強気営業マンの鈴木くんが自信をもって吸鳴寺を紹介→担当者が不信感を露にする→しかしおばあちゃん華麗に事件を解決、の流れなのは何故?お約束パッケージ仕様なんですかね?
    確かに私も82歳のおばあさんが来たら驚くと思いますが、不信感のあらわしかたにもっとパターンがあれば楽しかったかも。
    吸鳴寺さんかわいいです。

  • セキュリティコンサルタントの主人公は
    色々な問題を解決していく。

    確かにこの主人公がやってきたら
    驚愕してしまうかもしれません。
    そんな見た目とは裏腹な知識に、別の驚きがでますが
    夫だった人、も気になります。

    色々な会社の問題を解決していくわけですが
    最後の登場人物に首をかしげていたら…でした。

  • 【収録作品】第1話 フェイク・タイム 偽りの個人情報漏洩事件 2012年初秋/第2話 見えすいた罠 企業内情報漏洩事件 2012年秋/第3話 キャッチボール効果 偽ウィルスソフト詐欺事件 2013年春/第4話 パスワードの身代金 COBOLレガシーシステムの罠

    82歳のセキュリティ・コンサルタント、吹鳴寺籐子の活躍を描く。

  • IT のセキュリティについては全く分からなかったけど、謎が解決されていく過程が面白かった。

    しかし、なるべくフラットにものを見たいと思ってても、「セキュリティの専門家です」と82才の吹鳴寺藤子さんを紹介されたら、やっぱり「えっ」と思ってしまうだろうな。偏見はなかなか根強い。

  • 何と82才の可愛いお婆ちゃん、吹鳴寺 籐子。
    職業は、サイバーセキュリティコンサルタント。
    それも、超が付く一流の技術屋さん。

    見た目と中身のギャップが良いですね。
    最初は、クライアントの殆どが、籐子さんを甘く見ていますが、結果は言わんや...
    籐子さんと鈴木さんの息の合ったコンビも、良いですね。

    ・フェイク・タイム
    ・見えすいた罠
    ・キャッチボール効果
    ・パスワードの身代金
    の4篇

    どれも面白いですが、特に、『見えすいた罠』では、ハラハラドキドキの連続です。

    籐子と犯人が、パソコンのチャットで会話をしていますが、絶対分からないはずの居場所を当てられ、犯人が焦って逃げようと、後ろを振り返えると、そこに籐子の姿が...
    このシーンは、映画にもなりそうですね。

    また、最後の『パスワードの身代金』は、何と、同居人の和田さんとの出会いの事件なんですね。
    これを、最後に持って来るとは、にくいですね。

    フォレンジックや脆弱性検査、RMT、ドローンを使った無線LAN乗っ取り、などなど技術的な用語も沢山出て来ますが、心配なく楽しめます(笑)。

    結局、セキュリティの裏側って、人間自身の裏側なんですね。
    お勧めの一冊です。

  • 82歳のセキュリティ・コンサルタント、吹鳴寺籐子が、コンピューターセキュリティの問題を調査する短編集。
    事件を表沙汰にしたくない企業とかの事情とかもあって、完全な正義として問題解決するわけじゃないのがいいですね。
    ネットワークやプログラム、PC環境などについての一定程度の知識がないと、少しわかりづらい(状況をイメージしづらい)こともあるかも。

  • まさにタイトル通り、企業のITセキュリティコンサルタントの話。面白かった。身近なところではノートPCのカメラは要注意!

  • サイバーセキュリティコンサルタントのおばあさんのお話し。

  • サイバーセキュリティコンサルタントが傘寿を超えた上品なおばあ様、という設定はキャラが立っていましたし、動機なども特別に不自然さを感じませんでした。ミステリ(謎解き)としても楽しむことができる本だと思います。

    とはいえ、ネットワークやプログラム、PC環境などについての一定程度の知識がないと、少しわかりづらい(状況をイメージしづらい)こともあるかもしれません。

    ネットワークでのトラブル(主に個人情報の流出)に困った企業からの依頼を受けて主人公が調査にあたる、という筋書きですから、個人ベースで何らかの対策をとったり、作品世界のできごとを自分事として感じたりする(=臨場感をもつ)ことは少し難しいかもしれません。

  • 人間の脆弱な部分への向き合い方を考えさせられた。傘寿を過ぎてもなお依頼がやってくるセキュリティコンサルタントが、大胆に問題を解明していくところに胸が躍った。

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著者プロフィール

いちだかずき●小説家及びサイバーセキュリティの専門家、明治大学サイバーセキュリティ研究所客員研究員。I T 企業の経営を経て、2 0 1 1 年にカナダの永住権を取得。同時に小説家としてデビュー。サイバー犯罪をテーマにした小説とネット世論操作に関する著作や評論を多数発表している。『原発サイバートラップ』(集英社)、『天才ハッカー安部響子と五分間の相棒』(集英社)、『フェイクニュース新しい戦略的戦争兵器』(角川新書)、『新しい世界を生きるためのサイバー社会用語集』(原書房)など著作多数

「2022年 『ウクライナ侵攻と情報戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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