ポアンカレ予想―世紀の謎を掛けた数学者、解き明かした数学者 (ハヤカワ文庫 NF 373 〈数理を愉しむ〉シリーズ)
- 早川書房 (2011年4月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (454ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150503734
作品紹介・あらすじ
現代数学を代表する分野、トポロジーを独力で創りあげた天才数学者が遺した、ポアンカレ予想。並みいる数学者たちがそれに立ち向かっては敗れ、いつしかそれは100万ドルが掛けられる難題とみなされていた。しかし経験と知識は蓄積され、100年が経ち、リッチ・フローという武器をひっ下げた、謎めいた数学者ペレルマンが大胆不敵な解答を示したが、数学界はさらなる激震に襲われる…知に汗握る出色の数学ノンフィクション。
感想・レビュー・書評
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金大生のための読書案内で展示していた図書です。
▼先生の推薦文はこちら
https://library.kanazawa-u.ac.jp/?page_id=41352
▼金沢大学附属図書館の所蔵情報
https://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BB05436423詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
数学の難問を解決したと主張するひとは、自身でその内容を世界に発信し、世界中の数学者からの質問に答えなければなりません。そして、最終的には、国際数学者会議(ICM)において、確かにその証明は正しいというお墨付きを得る必要があります。それが数学界で認められると言うことです。この過程を経て、ペレルマンはフィールズ賞を受賞しました。
翻って、日本の某数学者の振る舞いには疑問が残ります。あまりにも自己中心過ぎる気がします。 -
ポアンカレ予想という単語を言うのが友人とブームになってたなあ、という思い出のある本
宇宙・紐、しか思い出せない。 -
監修:永瀬輝男・志摩亜希子、訳:鍛原多惠子・坂井星之・塩原通緒・松井信彦、原書名:POINCARÉ'S PRIZE:The Hundred‐Year Quest to Solve One of Math's Greatest Puzzles(Szpiro,George G.)
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850円購入2011-11-18
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うーーーーん…わかりづらい
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以前読んだ『フェルマーの最終定理」がとても面白かったので、読んでみました。
が、読み終わった今も“ポアンカレ予想”自体を理解できたかと問われると、できてませんとしか答えられません。ましてやその証明となると…。
自分の数学的なセンスや理解力の無さにガッカリしますが、それでも作中に出てくる数学者たちのエピソードはとても興味深く読みました。
『フェルマーの〜』もそうでしたが、先達の業績や失敗があってこそ、科学の発展があるのだと痛感できます。
また読んでいる最中、頭の中でいつもと違った箇所が刺激されるような感覚も心地良いものでありました。 -
ポアンカレ予想に対する天才たちの挑戦が描かれています。才能ある人たちがポアンカレ予想というエレベストに挑戦しているようで、面白かった。それほど、数学が得意でなく、また、トポロジー、幾何代数学など、ほとんど、知らない私でも、分かったような気分にさせるように、説明している筆者の数学の知識も素晴らしいと思いました。
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偉大な数学者たちの人生とは、なんとも波乱万丈ですね。彼らが研究を進めていく上での苦労と努力を覗くことができます。純粋に数学ばかり学んできた学者というのは少なくて、力学系・コンピュータサイエンス・経済学・量子物理学など、多様な分野に関わってきた人が多いというのはちょっと意外でした。その中には、鉱山で働いたり、教師として働いていたという人も…やっぱり一つの物事にかじりついちゃダメみたいですね。