史上最大の発明アルゴリズム: 現代社会を造りあげた根本原理(ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ) (ハヤカワ文庫 NF 381)

  • 早川書房
2.69
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本棚登録 : 399
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (500ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150503819

作品紹介・あらすじ

コンピューター・プログラミングにかかせないアルゴリズムは、微積分とならび、数学史上最重要の発明である。17世紀に原型が見いだされて以来、現在のアルゴリズムの精緻な形式の完成までには、じつに300年を要した。ライプニッツ、ゲーデル、テューリングら、あまたの天才数学者・思想家が繰り広げたそのドラマを、小説形式の断章をはさみつつ紹介。読者をアルゴリズムの世界の魅力へといざなう傑作ポピュラーサイエンス。

〈数理を愉しむ〉シリーズ数学者たちの姿からプログラミングに必須のアルゴリズムを描いた傑作、待望の文庫化! 解説は小飼弾氏。

感想・レビュー・書評

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  • 中盤、10章あたりまでは、命題から意味を除き、推論(思考)を計算化していく努力が時代を追って、そして例を挙げて述べられている。ただし、例は初めて読む人には厳しいし、得られた結論を理解する助けとするには足りない。実際、ラムダ計算は聞いたことがある程度だったので、何度も読み返した。何度も読み返したが、興味はそそられ、計算理論や数学基礎論のおさらいをしたくなった。

    問題は中盤以降である。ボルツマン、シャノン、エントロピーは何のために出てきたのか。ニューラルネットも言葉に私見めいたものが出てきただけである。肝心のアルゴリズムについては、思考と概念がすり替えられてしまって「発明」されたものとしては登場しない。結局何の話か分からなくなってしまった。

    特に我慢ならないのはDNAのところ、DNA配列に記号を割り当て添木に結合させることで、巡回セールスマン問題で生じる場合分けをすべて出すとおっしゃる。そもそも記号化した地名が繰り返し結合されない保証があるのか、それに世の中の分子も結合しつくす時間も足りないだろう。計算量の初歩的な算定も危うい。

    もう一点我慢ならないのは、翻訳の悪さ。せめて論理学や数学基礎論の用語や言葉遣いに慣れた上で翻訳に取り組むか、編集者がマメにチェックしていかないと。この点は文庫とはいえ高くついていると言わざるを得ない。

    結局、知的欺瞞というものを読まされたのかな?

  • 350円購入2014-02-22

  • アルゴリズムが発見されるまでの歴史を描く。本書の面白さは、読む人を選ぶ。

  • 余談八割で組み立てられた文体の前にあえなく挫折。完敗です。この感じはmisonoのブログに近いかも。題名と目次はおもしろそうなのに残念。

  • 今の自分にはあまりにも難しすぎて途中で読むのをやめた。
    思っていた内容とも違ったし、何を書いているのかも分からない・・・。
    こうどうして翻訳本というのはこうも読みにくいのが多いんだろうかと・・・。
    がんばって最後まで読もうかとも思ったのだけれども、理解できるわけでもないのに短くもない本を何日も読むのはあまりにも時間のムダな気がしたので、諦めた。
    ブクログには『読むのをやめた』『読むのをあきらめた』という読書状況が必要かもしれない。

  • 訳者あとがきに「奇書」と書いてありますが、まさにそのとおりの内容の本です。
    数学、論理学からどのようにアルゴリズムが発明されたのかを書いてある本ではありますが、途中の例えと思いきや全く本編に絡まない、意味不明な部分が多くあります。(意味不明なのは私自身の理解が足りないからかもしれません。)
    正直この本をどのような人に勧めるべきかよく分かりません。
    デヴィッド・リンチの映画を見ているような意味不明さはありますが、
    雰囲気を楽しむにしては、作者の世界観をよく知らないので、そこまで楽しめないですし・・・

  • NPはnondeterministic polynomial time の略じゃないんですかね?ここ原著だとどうなってるんや……

  • デイヴィッド・バーリンスキ「史上最大の発明アルゴリズム」読了。日々の生活の中で、コンピュータのプログラミングや機械学習、ChatGPTのような生成AIなど計算機の加速度的な進歩を体感しワクワクしている。その根幹を成すアルゴリズムの歴史を知りたくて本書を読んだ。その歴史は数学や論理学と並走し生み出され、その人智に驚嘆するばかりであった。

  • 俺も挫折。
    数学とコンピュータの本に見せかけた哲学の書籍。

    323ページまでは読んだので、
    また機会があったら読んでみたい。

    つまらなかった、というわけでもなく、
    面白かった、というわけでもない。
    そして人に勧められるかといえば、
    「わからないけど一度読んでみたら」と勧めます。

  • 純粋な論理だけの話だと読んでて面白いものではない。だからと言ってわけのわからない寓話を散りばめられてもたまったものではない。しかし約500ページのこの本の半分はそんな寓話でしめられており、それを全部取り除くと漸くよくあるノンフィクションの造りとなってくる。原文も訳者が頭を悩ますほど変わった構文を多用していたらしい。

    「"読者が本当に知りたいと思うのは実験がうまくいったかどうかだ"ということだと思うわ」
    「ああ、うん、見事にうまくいったよ。そこははっきりさせたつもりだったけど」
    「私にはわからかったわ」編集者は言った。「どううまくいったの。読者は、そのエーデルワイスさんが実際に問題を解いたかどうかを知りたがるわ。生化学的な名前がどうだっていうの」
    「そのことを言おうとしていたんだ。記号を定めるだけで問題が解けるってね」私は言った。
    「でも、デイヴィッド、それを読者に説明しなくちゃいけないわ」
    「私たちに説明してくれなくちゃ」
    どうやら、誰もかもに説明しなくてはいけないようだ。

    この本がその説明だとすると何もわからなかった。

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